読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

刀語(カタナガタリ) 第十一話 毒刀・鍍(ドクトウ・メッキ) 西尾維新著 講談社BOX 2007年

 『刀語』第十一話。
 ネタばれあります、すみません;

 重傷を負った真庭人鳥(ぺんぎん)は、とがめと七花に毒刀『鍍』の行く先を語る。曰く、手に入れたのは真庭忍軍の十二頭領の一人、真庭鳳凰。左右田右衛門左衛門との闘いでうっかり『鍍』を手にしてしまった鳳凰は、そのまま刀の毒気にあてられ、味方の人鳥も右衛門左衛門も斬った後、行方をくらませたという。ただ、行き先は分かっていた。真庭忍の里、伊賀である。
 鳳凰の「試し斬り」によって伊賀の里は壊滅していた。相対した二人は、鳳凰が既に自分の人格を持っておらず、刀の製作者――四季崎記紀に乗っ取られていることを知る。それこそが刀の毒気であった。
 自分が予言者であること、刀が遠い未来の技術で作られていること、本来の歴史が改竄されていることを語る記紀。最後の完了形変体刀、鑢七花の切れ味を確かめるため自ら闘い、満足げに倒れていく。
 そして、最後の一本。限りなく「運がいい」真庭人鳥を兆弾で倒した左右田右衛門左衛門が炎刀『銃』を手にして現れ、そのままとがめを撃ち抜く。…

 そうか、十巻で「あった筈」と思っていた四季崎記紀との掛けあいは、この巻だったんだな。演じる森功至さんのべらんめえ口調がとにかくかっこよかったんでしたよ。で、アニメが、この回の終わり方が特に印象的で。池田昌子さんの品のある声でのナレーション、「この時、変体刀最後の一本が完成したのでございます」ってのには、本当にしびれました。
 で、次で最終巻ですね。いよいよここまで来たか、と感慨もひとしおです。次巻に続きます。