鈴木夕梨は中三のごく普通の女の子。高校受験も終わり、彼氏もできて順風満帆。ところがある日、水溜まりの中から出て来た“手”に引き込まれ、時空を超え、なんと古代ヒッタイト帝国に連れてこられてしまう。首謀者は皇妃・ナディア。自分の息子・第六皇子を王位に据えるため、生贄として夕梨を呼び出したと言う。夕梨の首を斬り血を流そうとするナディアから、危ういところを助けてくれたのが第3皇子カイル・ムルシリだった。自らも高位の神官でもあるカイルもまた、夕梨を元の世界に返せると聞いて、夕梨はカイルの傍へ。その儀式に必要な、自分の着ていた服を取り戻しに皇妃の神殿に向かい、また捕まりそうになる。わが身を犠牲にしてまで夕梨を皇妃から逃がしたのは、夕梨についていた世話係の少年・ティトだった。…