読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

狼と香辛料Ⅷ 対立の町〈上〉  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2008年

 『狼と香辛料』シリーズ8冊目。
 ネタばれになってるかな、すみません;

 「狼の足の骨」の噂とエーブを追って、港町ケルーベへ辿り着いたロレンス一行。エーブの紹介でジーン商会のレイノルズをを訪ねる。レイノルズは異教徒の神のことなど信じていないと言うそぶりを見せながらも、実は一攫千金を狙っている様子。没落貴族で町の有力者とも繋がりのあるエーブとのパイプを太くしたいらしい。
 ローム川を挟んで南側と北側、教会勢力を得て豊かな南町とさびれ行く貧しい北町とは確執状態にあった。川中の三角州にある市場は緩衝地帯でもあり対立の原因でもある。が、不老長寿の海獣・イッカクを北側の漁師が捕まえ、なのに南岸の教会に運び込まれたことから、今までのパワーバランスが崩れようとしていた。
 町も買えるほどの大金が動く商品を巡って、エーブがまたしてもロレンスに声をかける。莫大な借金を清算して南と対等になろうとする北側、阻止したい南側。エーブに熱を上げる北の地主の息子はイッカクを独り占めしようとし、エーブはそれをさらに裏切ろうとしていた。協力を断ったロレンスが宿に戻ると、そこには南側、ローエン商業組合からの呼び出し状が届いていた。…

 しまった、次の巻も一緒に借りるべきだった;
 あまり話が進まないなぁと思っていたら、最後20ページで急展開しましたね。
 前回の三箱増えた銅貨の謎は解かれましたが、大した切り札にはならないようです。エーブはますます男前、危ない道を突っ走ってます。この後も大きな存在になりそうなのがローエン商会の二代目キーマン。声は石田彰さんでお願いします、かなり性格悪そうです(笑)。
 毒麦騒ぎだの毛皮騒ぎだの、今度はイッカク騒動にまで巻き込まれるロレンス。間が悪いよなぁ、無事に旅したいんなら、もうエーブから離れた方がいいんじゃないかしら。
 とりあえず、コルは相変わらずいい子です。