読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

狼と香辛料Ⅵ  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2007年

 『狼と香辛料』シリーズ6冊目。
 ネタばれあるようなないような、とりあえずすみません;
 
 エーブを追ってレノスの港からケルーベへ、川を下るホロとロレンス。途中、偽物の証文を掴まされた少年トート・コルと出会う。
 とっさにロレンスを「先生」と呼び、同じ舟に乗り込んでくる機転もあるが、基本的には素直で騙され易い、真面目な少年。一般の放蕩学生とは違い、きちんと教会法学を学ぶ苦学生であったらしい。北の村、宣教師が来たばかりに人の命が振り回される事態を目の当たりにし、教会の内部に潜り込むことで故郷を守ろうとしたコル。だがその分生活は貧しく、生活苦から騙され買わされた二束三文の証文の束を、ロレンスはトートから買い取る。
 船旅の暇つぶしがてら内容に目を通していて、ロレンスは妙な書類を見つける。ケルーベの港町ジーン商会の、ウィンフィールド王国の銅貨57箱の買付書。内容自体は釣銭用としておかしくはないが、二ヶ月後60箱が輸出されている。増えた銅貨三箱分はどういうことなのか。丁度銅貨を積荷にしている船主・ラグーサもからくりを知りたがる。
 川の真ん中で先を行っていた船が座礁し、ロレンス達も足止めを食らう。おそらく誰よりも先んじて毛皮を売ろうとしたエーブの仕業だ。仕方なく繰り広げられる船乗りたちの野宿、馬鹿騒ぎの中、ロレンスとホロは、教会が己の威信のため、伝説の狼神の前足の骨をを捜していると言う噂を耳にする。
 ホロにとって眷族の遺骨を、教会が無下に扱おうとしている。二人は一刻も早くエーブと会って教会の内部事情を聞きだそうと、船を降りて賢狼ホロの足を使うことにする。コルもまた、故郷の異教神の真偽を確かめたいと、二人と同行することを望む。…

 ええっ、銅貨の謎は解かれないままなの!? 気になるなぁ、箱に定量よりたくさん積まれてた、って答えでいいんでしょうか。この時代重さは量らないのかしら??
 何か今回スローテンポでしたね、ありゃ、これで終わり? あまりお話進んでないよ、みたいな感じで。とりあえず、ホロとロレンスに旅の連れができました。子供の前でもいちゃいちゃするのかしら、この二人は(笑)。
 ホロの故郷は銅が産出してあちこち掘り起こされ、鋳造のために山の木々が焼かれて、随分変わり果てているようです。次はエーブが出てくるのかな、エーブの故郷ウィンフィールド王国にも行くんでしょうか。どうお話が広がるのかな。