発明マニア 米原万里著 毎日新聞社 2007年

　元ロシア語通訳者でエッセイスト・米原万里さんのエッセイ集。
　サンデー毎日に2003年11月から2006年5月まで連載していたもの。

　図書館のカウンターで受け取って、あまりの分厚さに一瞬絶句。一冊で、ってのは御遺族の意志だったようですね。
　おそらくもう闘病中だった筈、なのにネットを駆使しての情報取得量のすごいこと。知識欲と、やっぱり言葉が数カ国語できる、ってのも大きいんだろうなぁ。
　ルフトハンザの機内食は確かに美味しかった覚えが…。でも基本的に、私機内食いらないから料金安くしてほしいです（笑）。実際、そんな航空会社もできてるみたいですが。
　米原さんが幼い頃過ごした外国語学校での欧米人の物言い、「誰もが自分のことは徹底的に棚に上げて相手を批判したり攻撃したりする。自分の非は極力認めない」ことが、相手が反撃することを前提に成り立つ、ってのはそうですね。でも日本人の対立回避が「自分が傷つかないため、自分の言動に対する責任回避のため」ってのも納得しました。…外交、下手だもんなぁ。
　米原さん、生きてらっしゃったら今の世の中をどう斬るんだろう。色々対談とかして欲しい相手が、沢山いらっしゃいます。見てみたかったなぁ。