読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

聖書から出た日本語100 米川明彦著 いのちのことば社フォレストブック 2022年

「キリストを基督と書くのはなぜ」「愛の意味が昔と今では違っていた」「接吻は聖書から出た」「天国は当初テンコクであった」……
聖書が出典の日本語100項目を、テレビなどでもおなじみの日本語の俗語研究の第一人者が解説。
もともとの意味を解説しながら、原語、語源、訳語の歴史、国語辞典への掲載などを網羅し、知って楽しい知識が満載。  (裏表紙紹介文より)

 先日、クイズ番組だったかで「目から鱗が落ちる」の出典が聖書と言っていて、へぇ~そうなんだぁと思っていたら、丁度この本を書架で見かけまして。これも縁だなと借りてみました。
 新約聖書の原語ってギリシア語だったのね~。翻訳した宣教師たちの苦労は如何ばかり、中国語に翻訳された言葉がそのまま来てるのもあって、まず中国への布教の大変さが思い図られました。熱意凄ぇ。
 タレントの語源が通貨単位タラントだとか、サタンがヘブル語の「敵対する者」から来ているとか、キリストの直訳が「油注がれた者」だとか、色々知らなかったなぁ。「笛吹けども踊らず」も聖書からなんですね~。「偶像」は人間が造った物で人間以下なのに、真の神に替えて拝んでいるのは愚かなこと、…成程。
 「目には目を、歯には歯を」はハンムラビ法典からだと思ってましたけど、解釈が違うんですね。人は神のものであるから、勝手に傷つけたり殺したりしたら神への反抗になる、この程度以上のことはしてはならない。これは、欧米諸国で死刑がないことにも関係して来るのかしら。……でもそしたら十字軍とかどうなるんだ?? 歴史を振り返ってみるに、守られてるとは思えないなぁ。
 そうそう、この本を借りてきた当初、母が頁をぱらぱら捲って「三位一体って聖書から来てたの?」と驚いてましたっけ。てっきり仏教用語だと思っていたとのこと。「いや、父と子と聖霊の三位だよ」と私。(←これは知っていた) プロテスタント系学校の卒業生の知識を、オタクが上回った瞬間でした(笑)。