読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

映画『犬王』見ました。

 ネタばれあります、すみません; …と言っても、原作読んでたらネタばれではないんですが。

 色々な所で評判を耳にして、見に行ってもいいわね(←上から目線・笑)と思っていた作品。映画館の座席状況を何となくチェックして、空いてきたな、そろそろかな、と思ってたらある日いきなり満席に近い状況になりまして。「どういうこと!?」と調べてみたら、入場者特典で薄い本的なものが配布されるらしく(笑)。その時に、脚本が野木亜紀子さんだと知りました(←遅い)。え、あの野木亜紀子さん? 『アンナチュラル』とかの?? それなら、せっかくだからその小冊子が貰える週に行こうか、と鑑賞を決行しました。

 面白かったです。帰る道々、「そーれはでっかいでっかいくーじーらーーー」の節が頭の中をぐるぐる回ってました。
 映画だけでは内容を理解しにくい面があるような気はしつつ、でも元々設定だったものを種明かしに持って行ってる構成の妙、名前を変えることの意義とそれによる影響。成程、巧いわ、と思いました。脚本随分ご苦労されたみたいで、そのあたりパンフレットで語られてましたが(苦笑;)。
 言うまでもない、圧巻のパフォーマンス。犬王を肉塊ではなく異形で描き、その分コミカルさが増したよう。犬王の動きには、モーションキャプチャーを多分使ってないと思うのですが、使っていたとしても手描きアニメーションならではの誇張を加えて迫力増しまし、リアル以上の演出に、思わず引き込まれました。「凄いの見た」って驚きましたよ。猿楽とロックの組み合わせ然り、ブレイクダンスや体操、バレエの要素然り。
 ただ、犬王が見事すぎて、友有の存在感薄くなっちゃったかもなあ。原作では唄は友有が作ってたけど、映画では犬王全部やってるように見えたもんなぁ。

 今回、上映されてるのが字幕付きのしかなくてそれを見たんですが、あれ、文字列の場所考えた方がいいんじゃないかな。字が絵の上に重なって見えなくなったシーンもあったので。昔の作品みたいに、片方の端に縦書きでは駄目なんだろうか。ライブシーンの歌詞がでるのは有難かったです。

 そうそう、犬王の顔が案外ごつくて驚きました。友有の歯並びにも。…えらいとこまで描いてたなぁ。