読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

封神演義 20~23巻 藤崎竜著 集英社少年ジャンプコミックス

 ネタばれあります、すみません;

 自分の命が長くないことを悟った黄天化は、引き留める太公望を振り切り、三人目の王天君の助けも得て、単身禁城に乗り込む。そこにいたのはすっかり年老いた紂王だった。仕合の末、紂王を倒す天化。だが自身は名もない一兵卒に不意を突かれ、殺される。
 翌朝、朝歌へ突入した武王により、紂王が討たれ周が興された。同じ頃、雲霄三姉妹によって聞仲が目指していた真の目的地が判明する。そこに女媧妲己がいる、と判断した太公望は、多くの仙人たちと共に崑崙山2でかの地・蓬莱島に向かった。

 蓬莱島で燃燈道人や張奎と合流した太公望は、選ばれたメンバーと共に地下へ。そこで太公望らを待ち受けていたのは、妲己が企んだ大宝貝大会だった。張奎は聞仲の宝貝・禁鞭を用い、楊戩は父の形見・六魂幡を使いこなす。哪吒は王貴人を相手に金蛟剪で勝つが、太公望は喜媚の時間退行能力に触れ、魂魄が飛ぶ。あわや封神されようという太公望の前に現れたのは三人目の王天君。王天君は太公望を、文字通り自分の半身だと言う。

 呼応し合う2つの相反する魂。王天君と同一人物だという事実に反発する太公望だが、残された道は封神か融合か。己の魂に問い、太公望は王天君と融合する。一方、蓬莱島では妲己が仙人たちを女媧の元へ案内していた。女媧の精神攻撃を修行時間等々としてこなす仙人たち。攻撃に耐え抜いた彼らの前に太公望が現れ、だが太公望は自身を「始まりの人」伏羲と名乗った。そして封神計画の真の仕掛け人が明らかとなる。

 七つのスーパー宝貝を駆使し、女媧に対する太公望ら。女媧の魂魄を追い詰めるまでしたが、すんでの所で妲己女媧の肉体を乗っ取る。妲己の真の目的は、女媧の肉体を使って地球と溶け合うことだった。だが女媧はその肉体を再生して取り戻し、完全体となって復活する。苦戦する太公望のバックアップとして、封神台が真の目的を果たし始める。懐かしい魂魄体たちが封神台から解放され始めた。…



 このあたりは全然読んでいなかったので、素直に驚きました。
 え、王天君と太公望が同一人物? しかも伏羲??
 数々の伏線が回収された大団円。ただその回収の仕方が、回想シーンでいちいち描き直すみたいな感じで、もうちょっと洗練された描き方はなかったかな、でも少年ジャンプだもんな、分かり易さを優先したらああいう風になるかな~。裏を返せば、少年ジャンプでここまでちゃんとやって終わった、ってことは物凄いことだよな~。
 すっかりいい人っぽい感じになった妲己、いや、あの人、蟇盆やら炮烙やら酒池肉林してたから! 息子のハンバーグ父親に食わせてたりしてたから! あんな人地球の溶け込んだらえらいことになりそうな…; 妲己がむくりと起き上がった絵は、エヴァンゲリオンの1シーンを連想しました。
 
 ついこの間まで放送されていたアニメは、何だか色々不思議でしたよ。その昔のように、連載にアニメが追い付く、ということは無いのに、何であんな全体を見ない構成だったのか。仙界大戦編の後、女媧編を半年後くらいに改めてするのかな、と思ってたらどうもそうではないみたいだし、とすると間にちょこちょこ挟んでいたネタばれなシーンも、アニメだけ見てた人には訳分かんなかったでしょうし。
 やり直しを要求したい原作ファン、いるだろうな、とちょっと同情してしまいました。
 ね、だから別媒体になることに反対するファンも出てくる訳だよ。