読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み 太田紫織著 角川文庫 2013年

 シリーズ二冊目。
 連作短編集。

 第壱骨 夏に眠る骨
櫻子さんと連れ立って、当麻の鍾乳洞グリーンパークに向かった「僕」館脇正太郎。登山コースを外れる櫻子さんに文句を言いつつ付き合っていると、人骨にぶち当たってしまった。小高い崖から落ちたらしいそれは、後日、同じ高校の鴻上百合子の祖母のものだと判明した。
痴呆の始まった祖父の看護に疲れ、自殺したとの警察の判断に苦しむ百合子。正太郎と共に百合子の家を訪れ、話を聞いた櫻子は、別の結論を引き出す。

 第弐骨 あなたのおうちはどこですか
深夜コンビニ帰り、小さい子供が裸足で歩いているのを見かけた「僕」は、放っておけず交番に連れて行くことに。名前もろくに名乗れない年齢のその子の足は赤褐色に汚れていた。まるで血溜りの中を歩いて来たかのように。
櫻子さんのアドバイスで病院からその子の住所を突き止めた僕らは、そこに血だらけの女性の死体を見つける。彼女は何かを庇うかのように、背中を刺されて息絶えていた。

 第参骨 殺されてもいい人
櫻子の婚約者の叔母・薔子の祖父・東堂清治郎が卒寿を迎え、その誕生パーティが開かれるらしい。憂い顔の薔子に誘われ、櫻子も正太郎もいやいやながら参加することに。
清治郎はかなりの艶福家で、90歳の今もあちこちの女に手を出し、子供を作っているらしい。母親の違う子供が20人以上集まる異様なパーティの翌日、清治郎は部屋で死んでいた。
死因は心不全による自然死と判断されたにも関わらず、子供達は口々に「自分が殺した」と主張し始める。それを次々に論破していく櫻子。彼女は一つの結論に達していた。…


 第壱骨、第弐骨はアニメになってましたね。ですから内容にも覚えがありました。
 で、第参骨。…そうか、これは内容的にメディア化しにくいなぁ。作用副作用、作用機序の問題、かなり遠回りなやり方なんですが、下手すると真似する人出て来そうだもんなぁ;;
 相変わらず美味しそうなもの満載、これは空腹時に読むとかなりな飯テロです(笑)。
 今回、ほんのりと櫻子さんのお母さんについて触れられました。何かしらいわくありげです。
 次巻に続きます。