読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙Ⅵ   支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2021年

 『狼と羊皮紙』シリーズ6冊目。
 ネタばれになってるかも、すみません;

 ハイランドは〈薄明の枢機卿〉コルとその騎士ミューリに、ラポネルの先代領主ノードストンの調査を依頼した。ラポネルは麦の大生産地。ノードストン一代で豊かな土地に生まれ変わらせたのは異端の技を使ったのではないか、と疑惑が掛けられていた。輪をかけるように幽霊船の噂、ミューリはもう好奇心で一杯である。
 元々形だけの調査だった筈なのに、ノードストンがかつてよその土地から移り住み、農地改良のために錬金術師と共同研究していたこと、錬金術師との約束の為 新大陸を目指していること、その資金集めのために密輸に手を出していたこと等々が露見していく。折も折、ノードストンの密輸船が座礁してしまった。エーブの力も借りて丸く収めようとするコル、だが船の中から大量の人骨と黄鉄鉱が発見されて、それも難しくなってきた。何に使うのか、正しい理屈をつけねばならない。口を割らない乗組員たち、だが何とか解明したというのに、ノードストンは領地を去るという。私は異端ではないが、教会の敵だと言葉を残して。…

 十字軍遠征終了に伴う教会への不審、遠征費捻出の税金をそんなにすぐにはやめられない仕組み。新大陸発見が全てを解決するのでは、ってそれが侵略になることもその時代には分からなかったことですよね。
 ノードストンと鼠の船員ヴァダンは、一足先に新大陸に向かう模様。猫の錬金術師も出て来ましたね、これは生きてるのか死んでるのか。鼠と猫が仲良くやれるのか、狼と鼠だって捕食関係じゃないか、と疑問は抱きつつ。鳥の錬金術師ディアナさんのことはすっかり忘れてました、すみません; 
 そうそう、幽霊船の顛末、初めて知りました。海賊の仕業だったのか~。
 次巻に続きます。