読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

狼と香辛料ⅩⅩⅡ Spring LogⅤ  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2019年

 『狼と香辛料』シリーズ22冊目。

 狼とどんぐりのパン
ニョッヒラの宿仲間から預かった貨幣を小銭に両替するため、ホロとロレンスは港町アティフからヴァラン司教領へ。かつては岩塩鉱や鉄鉱山で栄えていたが、今では寂れてしまった街は、財産整理のため商人の知恵を必要としていた。火を使わず鉄を製錬したとかいう錬金術師の伝説が残る曰くつきのこの土地に、現在赴任していたのは昔馴染みのエルサ司祭。ロレンスとホロはエルサから、「呪われた山」とも称される山の調査を依頼される。彼らが出会ったのはターニャと名乗る栗鼠の化身。禿山をせっせとどんぐりの実り豊かな山に変え、錬金術師の残した鉄盤を守り続ける人の好い娘。いまだに錬金術師を待ち続けるターニャを尊重したまま、この山を財に変えることはできるのか。教会の鐘に穴を開けたという伝説の技を解明することで、付加価値を付けられるのか。 

 狼と尻尾の輪舞
ヴァラン司教領が懇意にしている商会が、経営に行き詰っているらしい。エルサと共にその見極めに訪れたロレンスは、街が盛況にも関わらず、みなが借金で苦しんでいるという現象に出くわす。

 狼たちの結婚式
ミューリの抜け毛に困る季節を迎えて、その偽造に似た毛色の子犬を飼うことを思いつく。早速街中で探していると、同じように白銀色の犬を集めている家があるらしい。結婚式での縁起物だとかで、同じ髪色のミューリも付き添い娘として式に参加してくれるよう依頼される。武張ったプリストル家と文才に長けたチェダーノ家の結びつきに、実は花嫁は戦々恐々。父親は花婿を暗殺しようとしている、とコルに相談する。…

 ターニャの声が井上喜久子ねえさんで聞こえて来る今日この頃(笑)。いや、おっとり優し気でグラマラス、というと喜久子ねえさんですよねぇ(笑)。太り気味の栗鼠って、こりゃ可愛い(笑)。
 書類だけで借金がチャラになる、ってのは理屈では分かるんですが、実際に貨幣なりが必要な場合もある訳で、それはどうするのかな。やっぱり経済は苦手です。…おかしいな、初歩の筈なのに;;
 錬金術師の一番弟子だという砂漠から来た猫の化身の娘もいずれ登場するんでしょうか。次は羊皮紙ですね。