読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

三浦建太郎さん

 友人からの連絡で訃報を知りました。

 私が『ベルセルク』を知ったのはアニメから。第一作の方ですね、もうもう打ちのめされました。
 当時、佐藤賢一さんの作品を読み始めていて、中世西洋の世界をそれぞれ重ねられたことも大きかったと思います。所々ファンタジーな世界観もありながらも闇が深めなビルドゥングスロマンとしてわくわく見ていたら。
 歯車が狂い始め、不穏な空気が充満し、襲い来る容赦ない展開。第一作の最終話は確か「蝕」の場面で終わった筈です。これまで積み上げられてきたものが、一気に消え去る。怖くて目が離せず、でも見直す勇気も出ず、私は一度しか見ていません。でも強烈に残っています。あれだけ魅力的な登場人物たちが次々惨殺される。作者、あれだけキャラクターを育てて来て 愛着がない筈はないのに、全て捨てるなんて惜しくはないの??と衝撃を受けたし、それだけ一層、この物語の確かさも感じました。全て構築された世界なのだろう、と。結末まで描かれるだろうことを疑ってもいませんでした。なのに、こんな形で未完に終わるとは。
 残念でなりません。構想を誰かに語っているのなら、結末を知りたい。でも、それを参考にして誰かが続きを描いたとしても、それは本当の『ベルセルク』ではないのだろうな、とも思います。

 ご冥福をお祈り致します。