シリーズ8冊目。
ネタばれになってるかも、すみません;
リチャードの母カトリーヌが正義に会いたがっているという。謎の少女オクタヴィアの思惑を案じ、正義はリチャードと共に、カトリーヌが夏のバカンスで滞在している南仏プロヴァンスの屋敷を訪ねる。到着したリチャードと正義に、カトリーヌは敷地に隠された三十二個の石を探し出すゲームをするよう要請して来た。石はストーン・ソリティア用のもので、キャンディのように包み紙にくるまれている。その包み紙を全て集めると、本物の宝の地図になるのだとか。
適材適所、石探しはリチャードに任せてその他雑用に勤しむ正義。だがその行為が災いして、近隣の人から使用人と勘違いされてしまった。激怒するリチャードはカトリーヌの振る舞いが誤解を生んだのだと彼女を責め、カトリーヌは家を飛び出してしまう。後を追う正義。彼女を探して入ったゲームセンターで、カトリーヌの母親マリ=クロードと知り合いだったという老人と、何故かヴィンスに出会う。
老人から、正義たちがいるヴィラが革命前 貴族の持ち物だったと聞いて、いきなり隠し財産の信憑性が増す。果たして、逃走用らしき隠し通路の中に、宝箱が見つかった。出て来たのはマリ=クロードの形見の安物の腕輪と黄金細工のオリーブの葉だった。
リチャードは、この葉は歴史的遺物だろうと正義に告げる。おそらく元々伯爵家の持ち物だったこの宝が何故ここにあったのか、自分がここに遣わされた理由を推測してみせる。…
寝起きのリチャードが見られる第8巻。
相変わらず、色々な蘊蓄が語られるのも嬉しい。フランス革命の獅子ミラボーは知ってましたよ、佐藤賢一著『小説 フランス革命』読んだもの!(えっへん!)
カトリーヌとリチャードの確執も一応和らいだと見ていいのかな、正義の天然の善良さを介して。しかし正義 鈍すぎるでしょう、隣人にどう見られているかは私でも分かったぞ(苦笑;)。
このまましばらく、伯爵家とオクタヴィアの利害関係一致のままお宝回収エピソードが続くのか、でも最後はスリランカで内紛が起きてましたよね。正義の身を案じてリチャード駆けつけてくるとは思うんですが。
次巻に続きます。