『創竜伝』シリーズ1巻目。
ネタばれあります、すみません。
20世紀も終わりを告げる頃。東京都中野区に建つ竜堂邸には 23歳の長男 始を筆頭に、続 終 余の4兄弟が住んでいた。
彼らの祖父は自由闊達な校風で知られる共和学院の創設者。始はここの卒業生で、高等部の世界史教諭であり、最年少理事でもある。続 終 余もこの学院のそれぞれ大学部 高等部 中学部に在学している。
祖父が亡くなってから、竜堂兄弟の周囲に不穏な空気が立ち込める。叔父 鳥羽靖一郎は始を学院から追い出そうとしている様子、その裏には保守党の大物代議士の陰がちらつく。さらに最奥には謎の老人「鎌倉の御前」こと船津忠厳の姿があった。船津は四兄弟の祖父 竜堂司と共に、日中戦争時、黄河上流域にある小さな村 竜泉郷に辿り着いたらしい。そして、始たちを転生した竜王と呼ぶ。
彼自身、竜泉郷の娘を殺して血を啜ったことで、頑強な肉体を手に入れていた。竜種の力を手に入れようと、船津は鳥羽一家を人質に取り、四兄弟を自衛隊演習場に誘き出す。砲弾が降り注ぐ中、余は黒竜に変身した。…
このシリーズ、昨年末、とうとう最終巻が出たそうで。
結末は気になるものの、さて、何巻まで読んでたっけ、お話もかなりうろ覚え、とすると最初から読まなきゃいけないのか…?とかなり二の足を踏んでました。
ええい、と気合入れて一巻から総おさらいすることに。付き合いますよ、これも青春の始末だ。
案外内容覚えてたんで驚きました。一巻でかなりネタばれ、というか目的地は示されていたんですね。当時の政治への批判や歴史知識も懐かしく、この辺りは『薬師寺涼子』へ引き継がれている感じ。
読んでて結構引いている(笑)自分もいて、これは昨今出版されてる小説の、表現が随分おとなしくなってるせいなんだろうな、と思ったり。
さて、カウントダウンは始まりました。15巻まで行くぞ!