ネタばれあります、すみません;
四ツ角高校三年二組で一番美しく人気もあった生徒・更紗が突如自殺する。遺書もなくいじめがあったわけでもない。彼女の死をきっかけに、次々に女生徒が見えない力によって容姿を傷付けられていく。互いを勘ぐり合う生徒たち、変化していくクラスカースト。担任の小谷舞香は、この異変の真相を探るうちに、地域につたわる「ユアフレンド」というおまじないの存在を知る。やがて、小谷も標的とされた。
誰が「ユアフレンド」を使っているのか、その正体は。裏掲示板に書き込まれた犯行声明を頼りに、舞香は一人の少女に辿り着く。…
(出版社紹介文に付け足しました)
う~ん、辛い。
何かもう、持って生まれたもの 、太刀打ちできないものに対するコンプレックスは大なり小なりあって、しかも女の子にとって容姿ってのは一時期絶対的なもので、しかも思い込みからも抜け出しにくいもので。小さい頃、兄から喧嘩で「ブス」と罵られてきた私としては、かなり心に突き刺さる内容でした。
世の中そうなのかもしれませんが、出てくる男子生徒もかなり品性の低いタイプでしたし、いわゆるカーストの低いクラスに所属する女の子が、自分の容姿を笑いのネタにしているのも、自分を守る処世術のためとはいえ読んでてきつかった。
途中で犯人かも、として出てくる女の子が、でもこんなに残り頁あるのに違うよね、ミスリードだよね、って穿ってしまう自分が憎い(苦笑;)。おまじないの正体が幻覚だと分かって、ああよかった、と妙に安心もしました。普通なら「え、それはないでしょ!?」って思う所かもしれませんが、死人も出てるし。動機の一端を担ってる部分もあるのは なるほど、でした。
「中身を磨きましょう」とかっていう建前を引っ剥がされる内容でした。読んでてしんどかった(苦笑;)。容姿コンプレックスはつきまといますね。