シリーズ4冊目。
ネタばれあります、すみません;
case.1 ???
リチャードが姿を消して以来、正義はどうも落ち着かない。銀座の店はリチャードの師匠シャウルが経営、不思議なデザインの指輪を見せ、正義のリチャードへの覚悟を問う。偽トルコ石騒動の詐欺師から、空港で見かけたとリチャードの写真を見せられた正義は、谷本さんの後押しを得て、イギリスへ飛ぶ。
case.2 アレキサンドライトの秘めごと
飛行機の中で出会ったイギリス人ジェフリーは、リチャードのいとこだと名乗った。詐欺師に見せられた写真をはじめ、自分が監視されていたこと、誘導されていたことを知る正義。リチャードの身に降りかかった、人種差別主義の曽祖父からの、呪いにも似た遺言や遺産の存在、それによって歪んでしまった親族の仲。正義をリチャードの恋人と思い、悪意を投げて来るジェフリーに対してさえ、正義は真っ直ぐな瞳を向ける。
case.3 導きのラピスラズリ
イギリスに着いて早々、正義はジェフリーにあちこち連れ回された。ビッグベン、ウェストミンスター寺院、トラファルガー広場。大英博物館の宝石展示室で、正義はここにある筈のないもの、日本のスイーツ購入のレシートを見つけた。謎のメッセージに導かれるまま、巨大なラピスラズリの展示物の前で、正義はリチャードと再会する。
case.4 ホワイト・サファイアの福音
リチャードがしかるべき相手と結婚すれば相続できる、三億円相当のダイヤモンド。自分が「しかるべき相手」の条件に、騙し討ちのような状態ではあるが当てはまると知った正義は、そのダイヤモンドが保管されている屋敷に向かった。そんな、不幸しかもたらさない様な石を破壊するために。だがその石には、曽祖父の息子への、愛情が秘められていた。
extra case. バイカラー・トルマリンの戯れ
銀座の店に、リチャードが帰って来た。リチャード不在時に購入した菓子のお披露目をはじめ、喜びを全面に押し出して歓迎する正義。リチャードはバイカラー・トルマリンを例に、正義を褒め称え始める。…
ビジネスクラス、羨ましい!(笑) 大英博物館は一度行きましたが、宝石展示室には行かなかったわ、しまったなぁ。次があったら絶対行こう、部屋番号47ね。
正義の鈍感力が際立つ一冊(笑)。谷本さんのこととやかく言えないよ正義くん、でもそれが、相手の奥底深くの善意を引きずり出す。いい方向に向かってよかったねぇ。
それにしても、曽祖父さん、あかんやん。いまわの際に焦ってないで、ちゃんと遺言解消しなきゃ(苦笑;)。
リチャード、本腰入れて正義を口説き始めましたよね、気のせいでしょうか…??(笑) でもどんなに愛情を表現しても、「お前は優秀で優しい奴だから、こんなことくらい簡単にできちゃうんだろう?」で済まされてしまいそうですが。ストレートに言わないと駄目なんじゃないかなぁ(笑)。
次巻に続きます。