読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

あしたの華姫 畠中恵著 KADOKAWA 2020年

 シリーズ2作目。連作短編集。

江戸は両国の見世物小屋で評判の、姫様人形・お華と、その遣い手の月草。月草が声色を変えてしゃべっているはずなのだが、「お華には特別な力がある」「真実を語る」ともっぱら噂だ。両国一帯を仕切る地回りの親分・山越も、娘のお夏を助けてくれるお華には一目置いている様子。ますます栄える盛り場だったが、山越が縁を切ったはずの息子たちが姿を現したせいで、にわかに跡取り問題が持ち上がる。江戸一の盛り場である両国を、次に取り仕切るのは誰なのか? 急に現れた息子たちを不審がる両国の人々は、両国の将来がかかっていると、娘・お夏の婿取りに注目し――。
陰謀渦巻く両国で、月草はお夏を守りきれるのか? 一人二役、二人で一人、月草とお華の謎ときが始まる!  (出版社紹介文より)

 お華の看病
 山越の親分とその娘 お夏、どちらもが麻疹に罹って寝込んだせいで、にわかに跡目問題が浮上する。山越えの親分には若い頃できた息子が二人いて、そのうちの一人春太郎が月草とお華の前に現れた。猫いらずを買った若者を見かけて、気になったのだと語る春太郎。お夏の看病で留守にしていた月草の長屋部屋に、ねずみの死骸が出てきたことも重なって、皆に不安が走る。猫いらずは誰が誰に使おうとしていたのか。

 二人目の息子
お夏のもう一人の兄だと名乗り出て来た男がいる。だが、本当の息子の行方ははっきり分かっていて、明らかに別人だ。だがその男はそんなことは承知の上、定廻りの同心になっている息子の身分をカタに、脅しをかけようといていた。

 お夏危うし
 お夏が番屋にしょっ引かれた。亡き姉 おそのの許婚 正五郎が行方不明で、姫様のように身なりのいい娘二人と船に乗っていたのが最後の目撃証言だから、らしい。お夏でもお華でもない豪華な娘は誰なのか、月草とお華は吉原に目を付け、それが正五郎の器量を量ることにもなってしまう。

 かぐや姫の物語
 お夏の婿が山越の親分の跡取りになる、結納品としてかぐや姫さながらの条件が出されているらしい。噂が独り歩きしているが、お夏にはそんな覚えはない。品物について、到底不可能なものと入手可能なものに分かれていることにお華は気付く。婿がねたちの思惑は。

 悪人月草
 月草が山越の親分に盾突こうとしている、という噂が流れる。岡っ引きの小住親分がお華を味方につけた、と勝手に公言しているらしい。折も折、深川に浮いていた土左衛門の下手人として山越の親分の名前が挙がった。小住がそんな噂を流す原因は。…

 シリーズ2冊目、とか言いながら前作の内容をほぼほぼ覚えてなくてですね(こんなのばっかりだなぁ;)、さすがに月草とお華は覚えてたんですが、それ以外が本当曖昧で;; まぁ、楽しめはしたんですが。
 これ、月草が跡取りになるのかしら。腕力等々ではないもので両国をまとめて行く、みたいな。でも無理がありそうな気はするなぁ。
 それにしても畠中さん、こんなに読点多い文章だったっけ。何だか読み難かったです;