読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

風はずっと吹いている 長崎尚志著 小学館 2019年 

広島郊外の山中で、一組の白骨遺体と頭蓋骨が見つかった。鑑定の結果、白骨遺体は推定50代~70代の白人女性で死後半年以上が経過、頭蓋骨の方は1950年以前に生きていた日本人のものであることに絞り込まれた。
広島県警捜査一課警部補・矢田誠らは、行方不明の白人リストのなかから、ある来日女性に着目する。彼女は、いったい何をしていたのか。捜査の過程で、終戦後跋扈していたある少年グループに辿り着く。    (出版社紹介文より)

 

 新聞で紹介されていて、興味を持った作品。『マスターキートン』の原作者が書いた、ってそりゃ気になるでしょう⁉

 やっぱり、「知らないことを教えていただく」スタンスになりました。米兵が日本人の頭蓋骨をお土産にしてたとか全然知らなかったし、勿論、それを売って生活していた子供たちがいたことも。題材が題材だけになかなかすらすらとは読みにくかったです。登場人物、子供たちが何人も出て来て、それが把握もしにくかったし。というか、それがメイントリックの一つでもある訳ですが、これはちょっと途中で放棄しました(苦笑;)。頭蓋骨の正体が突き止められるのは、そんなに簡単に分かるものかしら、と首を傾げましたねぇ。

 個人的に、広島出身の方は尊敬しています。徹底した平和教育、郷土に誇りを持つ姿勢。軸がぶれないことを頼もしいと思います。それが悲劇あっての故であることは忸怩たる思いですが。