読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている わたしを殺したお人形 太田紫織著 KADOKAWA 2019年

 シリーズ15冊目。ネタばれになってるかも、すみません;

 あまりにも遺体に遭遇する櫻子と正太郎を怪しんで、新聞記者が近付いて来た。彼は八鍬士(やくわまもる)と名乗り、旭川でおきた轢き逃げ事故のこと、被害者の男が持っていた女性の頭蓋骨のことを話す。本当にどの事件とも無関係なら、この事件の謎を解いてみせろと言われ、捜査に乗り出す二人。まず訪ねたのは、事故当日、現場からそう遠くない場所で自殺した女性 住吉はなの家だった。彼女の遺体の傍らには、首のない人形があったという。
 人形というキーワードを元に、戦前アメリカから寄贈されたセルロイド人形を地元図書館まで見に行く櫻子一行。そこで、市川千香という少女が、人形交換の親善大使に選ばれていたことを知る。市川千香は頭蓋骨の女性 市川杏の母親だった。
 市川杏の勤め先で問い合わせ、千香が行方不明であること、杏が「先生」と呼んでいた男 長永の存在に辿り着く。長永の家で彼の妻と紹介されたのは、正太郎が櫻子と出会った最初の事件、アパートで自死した水谷清美の妹 好美だった。
 櫻子は好美を脅し、長永が留守の間に家探しをする。そこで出て来たのは、行方不明になった筈のもう一体の人形だった。交通事故の被害者が千香の弟 信彦であることを告白する長永。その後、長永は自殺し、好美も後を追おうとする。
 長永は自分が全ての犯人だと遺書を残していた。だが、櫻子は別の見解を示す。住吉はなと清美との関係を指摘する櫻子に、好美はようやく真実を語り始めた。そして後日。好美はいきなり正太郎の前に現れ、人形の首を探すと言い出した。…

 前半、えらく最初の事件に言及するなぁと思ってたら、ここで繋がって来ました。と言っても内容ほとんど忘れてましてですね(…;)、ほぼ新鮮に読みました(←おい;)。後半、人物関係が特にややこしくなって、「え、どういうこと!?」と何度もページを行きつ戻りつ。最初から花房は関わっていたという事ですね、住吉はなの死については、次巻に持ち越しということで。正太郎君、受験勉強に尽力できないじゃん、大変だなぁ。
 アステカ文明でのカカオの役割「死を恐れた時に飲ませる」の解説に、『ハリー・ポッター』シリーズを思い出したり。そう言えば、ディメンターに襲われた後、ハリーはチョコレート勧められてたっけ。あれはアステカ文明からインスパイアされたエピソードだったのかな。
 さて、いよいよ大詰めになってきたのかな。櫻子さんを稀代の犯罪者にする計画を阻止するには、正太郎が汚れる必要があるのか。
 次巻に続きます。