読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

「彼方から」13・14巻 ひかわきょうこ著 白泉社

作品自体は前に読んでたんですが、今回改めて読み返しました。
ひかわ作品の女の子の可愛らしさは万人の認める所ですよね。文庫版の解説でも新井素子氏とか触れてるし。とにかく健気で賢い。自分ができることを、しっかり見極めて行動する。他の作品でよくある自分の無力さを棚に上げて無謀な行動起こして、結局ヒーローに助けられるヒロインなんかには、感情移入しづらい。そんなヒロインを好きなヒーローの価値も下がっちゃう。「…こんな女の子のどこがいいんだろう」とかって。
 13巻・14巻では、敵・ラチェフに捕まった主人公・ノリコがそこから逃亡するために体力を使いきってしまう。寝たきりで動けないノリコの元に、いよいよ敵が攻め込んで来る。お荷物でしかない自分を嘆くノリコにガーヤが言う。「…感謝することはできるよ」
確かにね、こっちが勝手にやってることでも、「ありがとう」って言って貰えたら張り合い出るもんね。それがあたりまえになって、義務化すると辛いけど(笑)
人とのふれあい、自然とのつながり、イザークを取り込もうとするラチェフへの理解、すべてが繋がってノリコの意識はイザークのもとに翔ぶ。闇の世界を二人で封じ込めて大団円。文句なしのハッピーエンド。
 敵であるケイモスやラチェフも浄化(?)させて倒す。全ての登場人物に救いを残すラストは、本当に読んでて気持ちいい。作者ひかわさんのお人柄なのかなぁ、やっぱり王道はいいなぁ♪