第禁話 つばさファミリー
ゴールデンウィーク初日、妹 月火への恋愛相談で、羽川への思いを恋愛感情ではない、と結論付けた阿良々木暦。エロ本を買いに街に出たら、顔の左半分をガーゼで覆った羽川翼に会ってしまった。羽川の孤独な家庭環境を知る暦。車に轢かれたらしい白い猫の遺骸を二人で葬った次の日、学習塾跡の廃墟で忍野メメは怪異「障り猫」の名を口にする。羽川翼の溜まりに溜まったストレスが、怪異に触れたことで覚醒したらしい。手始めに羽川の両親を襲った障り猫は、毎夜、町の人々の生気を奪う。障り猫は羽川の膨大な知識を手に入れたことによって、忍野にさえ手強い相手になっているようだ。暦は吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードのなれの果て忍野忍に頭を下げ、彼女の怪異殺しの妖刀『心渡』を借り受けて、障り猫に挑む。障り猫は、もはや羽川翼と分かち難いほど一体となっていた。…