読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

大空のドロテ Ⅲ 瀬名秀明著 双葉社 2012年

 『大空のドロテ』最終巻。
 ネタばれあります、すみません;

 南仏の田舎町にて。暗号を解いた疣鼻の老人・Vはプランタジネット王朝の秘宝に辿りつく。それはダイヤモンドの特殊なカット法、光を屈折し集中させて最強の武器とする秘法だった。同じく暗号を解いてその場に居合わせたG・K・チェスタトンとマズルー刑事の眼の前で、秘法は奪われ、葬り去られる。
 ジャンとドロテはフロランス・ルバッスール救出のため、ニューポールで黄色いコメットを追っていた。同じくルバッスール嬢を追っていたドン・ルイス・ペレンナと出会い、彼らが次に行くべき場所を指示される。ルパンがいる場所、アフリカのモーリタニアへ。植民地戦争で混乱しているアフリカは、ルパンによって統一されようとしていた。その反対派に乗じて、謎の老人Vも、因縁の相手ドロレス・ケッセルバッハも暗躍しているらしい。そしてかの地にはソニア・クリチノーフの姿もあった。
 ようやく着いたアフリカでジャンたちが見たのは、ルパンを名乗る人物が町を空襲する姿だった。ドロテは連れ去られ、ジャンはポレ邸以降ようやく再会できたルパンの助けを得てドロテを追う。
 最終兵器が大量生産される工場に、登場人物が集結する。全ての黒幕の正体は。…

 
 「~に1000フラン!」と叫ぶドン・ルイス・ペレンナの姿に、そうそう、本編でこんな場面見かけたよなぁ、とかすかな記憶を刺激されました。とは言うものの、やっぱりルパンのシリーズをきっちり読んでいないと理解できないんだろうな、という感じです。何故か言葉がなかなか入ってこなくてですね、あれ、これ誰だっけ、何でここと繋がってるんだっけ、と思うこと多数。登場人物の整理が私の頭の中でできなくて、ごちゃごちゃになってしまいまして。元のシリーズを読んでいたらすんなり理解できたのかなぁ。
 実はこの物語を語っていたのは、聞いていたのは…という大オチが最後に来るんですが、それが何故この人物たちだったのか、モーリス・ルブランとの師弟関係的な繋がりがある人物なのかしら。
 時間に迫られてる時に読む本ではなかったかもなぁ。惜しいことをしたかも。