読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

遺言 岡田斗司夫著 筑摩書房 2010年

 トークイベント『遺言』の内容をまとめ、加筆したもの。著者が関わった映像作品の経験を語り、そこから著者流のテーマ論、クリエイター論、プロデューサー論を解く。

 私は通勤電車の中を読書時間として使っていて、休みの日はごろごろしたりビデオ見たり別のことしてるんですが(←部屋を片付けろよ)、これは三連休使って読んでしまいました。年末年始に録ってたビデオが溜まってるのにねぇ; うん、でもそうなるだろうな、とは予想してましたよ。だってどんぴしゃ世代なんですもの、『王立宇宙軍オネアミスの翼』も『トップをねらえ!』も。『トップをねらえ!』の、散々盛り上げた後の「合体しましょう!」には大爆笑させて頂きましたよ。
 とか言いながら、この二作は評判聞いてからの鑑賞だったので、ちょっと時期は遅かったんですが。本当にどんぴしゃだったのは『ふしぎの海のナディア』。まさしく!本放送を見てました。この時期、日髙のり子さんがパーソナリティしてたラジオもてぃーんと聴いてましたよ。(©はいぱぁないと金曜日・笑)
 
 何かね、岡田さんがこの間からやっている「オタキングex」っていうのは、この延長上にあるのかな、と思いました。監督なり何なり、相手や自分の考えていることを引き出して、加えて、広げて、膨らませて形にする。弱い面を強化し、独りよがりな部分を一般化して、「お金を払ってもいい」と思える作品に仕上げて行く。
 これは凄いな、楽しいよなぁ。あの作品の裏側に、こんな作業があったんだなぁ。
 『トップをねらえ!』の語られなかった最終話の設定、『ナディア』の世界観を中心にしたもう一つのラスト、グラタン一つで考えた『トップをねらえ!2』の使われなかった新設定と結末。う~ん、面白い。推理小説好きとしては、ぴったり整合性の合うラストって気持ちいい。カタルシスってこういうことよね!と思ってしまう。
 富野由悠季との対談模様、西崎義展の印象、鈴木敏夫の役割。本当、盛り沢山。
 岡田さんが『銀河英雄伝説』を愛読してた、と言うのは何だか意外でした。『ガラスの艦隊』って確か友人Mっちゃんが、「折角のOKAMAさんのキャラデザが台無しになってる!」ってむきーっ!って怒ってた作品じゃなかったっけ(笑)。
 
 企画段階で消えてしまった作品もいくつか紹介されてたんですが、中でも『ウィザード(魔法使い)』は本当、ぜひ見たいと思いました。今なら深夜アニメ、13話か26話でできるんじゃないの?? レコード会社もきっと乗るよ、売りだしたい新人バンド組み込んでさ、サントラCD絶対売れると思うのに!(いや、それもどうだろう;) 設定の参考にしたと言うラリィ・ニーヴンの作品は、私は読んだことがなくてですね; でも作者の名前だけは知っていました。アシモフのエッセイによく出て来たから。(←…おい;) いや、読まなきゃな、と思いましたよ。

 さて、年末年始のビデオはいつになったら消化できるやら。5時間とか6時間とかの特番は長すぎると思うなぁ。とりあえず『言語遊戯王 THE TV』は見たんですけどね。面白かった~。