読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

まほろ市の殺人 夏 夏に散る花  我孫子武丸著  幻冬舎  2002年

 真幌市に住む新人作家君村義一の許へファンレターが届いた。送り主・四方田みずきの住所も同じ真幌。執筆に行き詰っていた君村は彼女とメールのやり取りを始める。まだ見ぬ彼女に恋心を抱いた君村は、渋る彼女を説き伏せて直接会うことを約束する。待ち合わせ場所に彼女は妹を連れてやって来た。会話は弾んだものの、その後、君村は彼女と連絡が取れなくなる。
 相談した友人・小山田健治は家を訪ねることを提案。二人で訪問した彼女の家の傍で、君村は偶然彼女と出会い、そのまま交際が始まる。君村の想いは叶ったものの、やがて、小山田の死体が浜辺に打ち上げられる。小山田は君村が上手く行った後も、四方田家の周囲を調べていたらしい。
 四方田は何を不審に思っていたのか、警察の言うとおり、みずきの双子の妹とやらをストーキングしていたのか。四方田家を訪れる君村に、真実が告げられる。…

 架空の都市「真幌市」を舞台にした四人の作家の競作だそうで。町の名前だの何だの、推理小説作家の名前がもじってあってちょっと楽しい(笑)。
 なるほど、意外な結末だわ。すっかり騙されました。中編だけあってするする読めて面白かったです。我孫子さん、こう言うの上手いなぁ。