読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

サブマリン 伊坂幸太郎著 講談社 2016年

 『チルドレン』続編、になるのかな。

 棚岡佑真は十九歳、無免許で車を運転し、早朝ジョギング中の男を轢き殺してしまった。家庭裁判所の調査官・武藤とその上司・陣内は彼と何回も面談するが、佑真はだんまりを決め込んだまま。途方に暮れる武藤に対し、陣内は破天荒とも言えるやり方で事件の背景を明らかにする。
 十五年前、佑真の両親が自動車事故で死んでいたこと、十年前には小学校の登校時に同じく未成年の自動車事故により友達を亡くしていること。その時の事件担当者も偶然陣内で、かなりな受け答えをしたらしい。
 佑真の事件当時、飼い犬を散歩させていた目撃者、ネットの脅迫者に脅迫文を送りつけて試験観察中の小山田少年、十年前の事件の加害者・若林青年。
 陣内の盲目の友人・永瀬や、十年前に連載打ち切りになった漫画家、そしてもちろん武藤まで巻き込んで、面倒臭がりの陣内の調査が続く。…

 
 そういえば、伊坂作品で最初に読んだのが『チルドレン』だったんだよなぁ。
 陣内の少々(?)変わったキャラクターと職業以外ほとんど忘れてたんですが(←こらこら;)、すらすらと読めました。
 やりきれないような事件内容、なのにこの爽やかな読後感は何なんだろう。真摯なんだか負けず嫌いなんだか、やっぱり陣内さんかっこいい。新キャラでは小山田少年が良い味出してましたね~、そりゃ被害者が実際どんな人だったかはもう永久に分からないけど、でも読者の救いにはなったような。陣内さん「友達が遊びに来てる」なんて言うなよ、本当、人たらしなんだから。
 でもやっぱり、身近にいたら迷惑でしょうけど。武藤さん、頑張ってね(笑)。