読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

キング・コング 田中芳樹著 集英社スーパーダッシュ文庫 2005年

 1933年。映画監督カール・デナムは莫大な借金を抱え、ニューヨークの港を出る。行く先は詐欺師まがいのノルウェー人から手に入れた海図にある骸骨島。未知の生物が溢れていると言うこの島の、記録映画を撮るつもりなのだ。同行者は乗組員の他、出港一時間前に主演女優として街でスカウトした金髪美女アン・ダロウと、半ば騙されて船に乗せられた若き貧乏博物学者ジャック・ドリスコル。やっと到着した島で、アンは原住民に拉致される。島民から神として崇められる大類人猿キング・コングへ、生け贄として捧げられる為に。今だ恐竜が闊歩する不可思議な島の中、ドリスコル達は彼女を何とか救出し、キング・コングを生け捕りにしてニューヨークに連れ帰る。…

 図書館の本棚にこの本見つけた時にはちょっと驚きました。「こんな本より(←失礼)『××』の続き書かんかーい!」と言う突っ込みは、あちこちで上がった事でしょう(笑)。『××』にはお好きな田中芳樹作品をお入れ下さい。…私は、そうだなぁ、「アルスラーン戦記」と「銀英伝の外伝」を入れときましょうか。まぁ、いざ出て貰ったとして、「アルスラーン戦記」にしても「創竜伝」にしても前巻までの話を忘れているので、読み返すのがしんどいってのはあるんですが(苦笑)。
 「キング・コング」の映画はオリジナルもリメイクも私は見てないので、ストーリー知りませんでした。金髪美女がきゃーきゃー喚いてるだけではなく、かなり自分をしっかり持ってるのは好感の持てる所。「ジェノサイド田中」の異名にふさわしく、キング・コング暴れる暴れる(笑)。でも結局、作者は1933年のアメリカの時代背景を、一番書きたかったんではないかしらん。相変わらず中国贔屓ですね、田中さん(笑)。