読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は聖夜に羽ばたく 太田紫織著 KADOKAWA 2020年

 シリーズ16冊目。ネタばれあります、すみません;

 第壱骨 鴻上百合子の場合
 クリスマスに一番近い日曜日。百合子は担任の磯崎に、薔子の別荘のクリスマスパーティに、蘭香と共に誘われる。蘭香より一足先に別荘に着いた百合子。そこは元々薔子の大叔父で画家の東藤龍生の家で、まだ遺品が沢山残っていた。中には龍生の弟子 清白が描いた蝶の画も。清白は櫻子の伯母 薫子が心中未遂を起こした相手の子供で、生まれつき無毛症だったと言う。作品に導かれるように床下の秘密の部屋に辿り着いた百合子たちは、閉ざされた金庫を見つける。

 第弐骨 阿世知蘭香の場合
 正太郎の家に向かう途中で、蘭香は内海警官と山路元刑事に会う。蘭香は櫻子の弟 惣太郎が死亡した経緯や、当時似たような手段で殺された子供が他にもいたことを知る。山路はその犯人が見つかったこと、その処刑を櫻子と正太郎にさせようとしている人物がいる、と蘭香たちに語る。櫻子と正太郎を追って旭山動物園に着いた三人は、動物資料展示館で、乙女人形の首が盗まれ、無くなっているのを見つけた。

 第参骨 館脇正太郎の場合
 水谷好美の誘いに乗った正太郎は、もう一人の被害者家族 千葉星と落ち合う。妹が殺されて以来、家族がばらばらになってしまった千葉は、犯人への復讐を誓っていた。好美は 好事家には価値のある乙女人形の首をエサに、その相手を誘き出してあると言う。櫻子も加わり、四人で神居古潭に向かったが、その相手は犯人ではなかった。逆上した千葉は好美を襲い、好美に逆襲される。…

 あと一冊で終わる筈の本書、…本当か? 本当に終わるのか??
 何か色々新しい事実が出てきました。櫻子の伯母で薫子(画家)ってのがいて、心中事件起こして遺体が出てきてないとか、今まであったっけ、忘れてるだけか?
 子供が事件に巻き込まれた場合、母親が酷く責められる、ってのは心が痛みました。この頃やっと父親は何やってたんだ、っていう視線もちょろちょろ出て来た気もしますが、まだまだ少数派でしょうし。
 好美に「犯人」を教えた人物は、で、何故それを山路が知っているのか。金庫には何が入っているのか、花房の正体は。
 次巻、最終巻です。…多分。