読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

クドリャフカの順番 Welcome to KANYA FESTA! 米澤穂信著 角川文庫 2008年

初出は2005年。

 

 待望の文化祭が始まった。だが折木奉太郎が所属する古典部で大問題が発生。手違いで文集「氷菓」を作りすぎたのだ。一冊でも多く売るために、部員は奔走する。

 だが伊原摩耶花漫研の方にも行かねばならず、しかもそこの先輩と揉めていて委託販売も依頼しにくい雰囲気。千反田えるは宣伝に走ろうとするが、あちこちに気を取られてそれもままならない。文化祭を全力で楽しむ福部里志は催し物に派手に参加することで古典部をアピール、料理対決では摩耶花とえるを巻き込んで優勝を果たした。奉太郎は部室で店番に励み(?)ながらも思いがけないわらしべ長者作業をこなし、地道に他部員をサポート。やがて、学内で奇妙な連続盗難事件が起きていたことが発覚する。盗まれたものは碁石、タロットカード、水鉄砲――。この事件を解決して古典部知名度を上げよう! 目指すは文集の完売だ!! 盛り上がる仲間たちに後押しされて、奉太郎は事件の謎に挑むはめに。

 この事件の犯人は誰か、盗まれたものの意味は、その目的は。

 大人気“古典部”シリーズ第3弾!       (裏表紙の紹介文に付け足しました)

 

 このあたりから先にアニメで見ていまして、だから結末は知っていました。と言う訳で、アニメでどういう風に演出されていたか、ということも思い出しつつ。

 アニメでは千反田えるの寄り道っぷりに、あれじゃいくら時間あっても足りねぇよ;と半ば呆れてたんですが、原作ではさほどではなかったんだな、とちょっとほっとしました。摩耶花の漫画の好みは誰の影響であんなに渋いんだか(笑)、作者自身もそんなお年じゃないだろうに。

 動機については、納得する部分もあり、それでは伝わらないんじゃないかなぁとも思ったり。持てるものは自分の才能に無頓着で、それを生かすことすらしない。でも本人にしたら、別の人に自分のやりたいことの才能を見て、似たような思いを抱いてたりするかもしれないんだよなぁ。

 何気に奉太郎のお姉さんが謎なんですよね。いずれ大きく響いてくるのかな。