読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

涼宮ハルヒの暴走 谷川流著 角川スニーカー文庫 2004年

 涼宮ハルヒシリーズ第5弾。
 中編3本収録。ネタばれあります、すみません;

 

 『エンドレスエイト』:
 夏休み後半、8月もお盆を過ぎてから。涼宮ハルヒキョンたちSOS団を連日のように呼び出した。市民プール、盆踊り、縁日、花火大会、肝試しに昆虫採集、バイトや天体観測。「やり残したことがないように」遊びまくるハルヒは、夏休みの宿題もさっさと終えて後顧の憂いもなく、でも何故か納得してない様子。それが証拠にSOS団はこの夏休みの後半、8月17日から31日までを一万五千四百九十八回繰り返しているらしい。
 ハルヒは一体何が気に入らないのか。それに気付かない限り、またこの二週間がリセットされてしまう。キョンも古泉も有希もみくるもそれが分からないまま、8月31日を迎えた。…
   …できる人間の悩み、ってとこでしょうか。他人の痛み(笑)が分からない、と言うのは厄介な
   ことで(苦笑;)。

 

 『射手座の日』:
 11月下旬。文化祭も終わったある日、SOS団にコンピュータ研から勝負が申し込まれた。勝負内容はコンピュータ研が作った宇宙艦隊シミュレーションゲーム、賭けるのは春、ハルヒがコンピュータ研から奪ったパソコン。こつこつした作業の嫌いなハルヒにはまるで向かないゲームだったが、負けず嫌いである故に掛け声だけは勇ましい。圧倒的に不利な条件の中、誰よりもこのゲームに熱中したのは有希だった。…
   …う~ん、やっぱり大局見ずにほいほい前に出てっちゃうハルヒは気に入らん;
   たかだかゲームの中のことなんですけどね(笑)。

 

 『雪山症候群』:
 12月、クリスマスイブ。部室で開いた鍋パーティにて、ハルヒから冬休み合宿計画が明かされる。鶴屋さん提供の雪山別荘で、古泉主催のミステリーナイトを楽しみつつ年を越そうと言うもの。
 いざ別荘に着いてスキーを楽しんだのも束の間、SOS団は突然の吹雪に巻かれ、雪山で遭難する羽目に陥る。有希でさえ方向も距離も掴めない中、彼らの前に現れたのは無人の洋館。食糧、風呂やベッド、遊び道具まで揃ったやたら居心地のいいこの館では、時間の流れさえ違っているらしい。誰が有希さえ越える力で、ハルヒたちを閉じ込めたのか。有希が決死で開いた脱出路の暗号を、ハルヒの何気ない言葉をヒントに、古泉が解いてみせる。解答を入力するかどうか、選択権はキョンに託された。…
   
 …何か、今までで一番面白かったかも。「自分自身がセーブ後のコピーかもしれない」なんてのは、本当、ゲーム世代ならではの発想のような気がする。結局ハルヒたちを洋館に閉じ込めた犯人は分からないままですが、これは今後明かされて行くんでしょうね。それこそ、映画『うる星やつらビューティフル・ドリーマー』を思い出しました。
 有希やみくるの正体に気付きながらもあっけらかんと受け入れる鶴屋さん、レギュラー化するんですね。
 友人の職場の同僚(女性)がこのシリーズにハマってらっしゃるそうなんですが、そのカップリングが「古泉×キョン」なんだそうで。腐女子度低いとは言え私も端くれ、自分から気付かなくとも「そう言う見方がある」と知ればそう言う風に見られる筈…と思いつつ(笑)、今まではちょっと無理だったんですよ。でもこの巻で、「あ、分かるかも」と思ってしまいました(爆!)。洋館の中で古泉の部屋を訪れた偽キョンの、「気が狂ったとしてもあんなことをしない」行動、って何だったんだ!?(笑)。しかもキョンの部屋に現れた偽みくるは、素肌にワイシャツ纏っただけの色仕掛けだった訳ですし、こりゃ妄想もしがいがあるわ(笑)。女性読者を引き込むつもりがあるとは思えないんですけど(笑)。