読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

夏目友人帳 3巻 緑川ゆき著 白泉社花とゆめコミックス

 妖が見える高校生・夏目とその祖母が残した「友人帳」にまつわる連作短編集。

第九話『先生、黒色になる?』
 ニャンコ先生そっくりな妖に(でも色は黒い)、友人帳を奪われてしまった夏目。黒ニャンコを捜して森の中へ。そこでは妖たちが、自分達の恩人「主様」を封じた「人」に対する決起集会を起こしていた。人間の友人が出来たと喜んでいた「主様」の想いを汲み取って、夏目は妖たちを止めようとする。

第十話『闇に光るのは』
 七つ森の沼のほとりで出会った男は、かつて妖を見ることができた。その頃の男と友人だったという妖・ホタルは、今でも彼の傍らにいた。夏目は自分にも来るかもしれない、妖が見えなくなる日を思う。
 …初めに呼ばれていた「キヨ」の名の由来が判ったら、やっぱり涙、涙でした。
 今回はこれで一番泣いたな。

第十一話『呪術師会合』
 懸賞金の掛かった妖を追って夏目と再会した名取。夏目を呪術師の会合へと誘う。妖の見える仲間に会えると期待して夏目は会場へ向かうが、そこで出会った老女・七瀬の、自分の式を囮にして妖を捕まえようとする姿に疑問を持つ。
 …名取周一再登場。ヤモリの形をした痣が左足へ行かない理由は次回回しですが。レイコを知る人もい
 ずれ出てきそうな雰囲気です。七瀬が仕える的場一族に、何か因縁がある感じ。

第十二話『雛 かえる』
 鯛焼きのお返しに、妖「間」は庭の木の巣の存在を教えてくれた。中には卵が一つだけ。親鳥に見捨てられたそれをあたためてみると、かえったのは何と竜の一種・辰未だった。不老不死の効能を持つ雛を狙って、磯月のネズミが襲ってくる。
 …竜の一種へのネーミングが「タマ」って…。やっぱりセンス独特だなぁ。夏目との別れを嫌がって物
 を食べない辺り、何とも健気。

今回は前ほど泣きはしなかったけど、相変わらず面白かったです。短編の面白い人って好きだなぁ。