読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

マリア様がみてる~チャオ ソレッラ! 今野緒雪著/ひびき玲音イラスト 集英社コバルト文庫 2004年

 「マリみて」シリーズ17作目。表題作祐巳たちの修学旅行のエピソードと、その間の学校の様子を描いたショート一編収録。
 修学旅行の行く先はイタリア、ローマ→フィレンツェヴェネツィア。あちこちの教会や美術館を見て、トレヴィの泉や真実の口を廻り、ピサの斜塔に登ったりゴンドラに乗ったり。海外かぁ、いいなぁ、さすがお金持ち学校! ミケランジェロの『最後の審判』に志摩子さんは感動して涙を流し、由乃さんは「何とも、お太りになられたイエズス様だこと」と感想を漏らす。…確かに筋骨隆々かも(笑)。由乃祐巳がロザリオを買おうか迷うシーンがあって、「ああ、ロザリオって何でもいいのか」と納得。代々受け継がれる物だとしたら、どこかでロザリオが途絶えたりしないのかな、と以前から不思議だったので。イタリアに声楽留学した蟹名静さまも登場。同時期、佐藤聖さまもイタリアに来ていた様子。…修学旅行時と全く同じコース辿るかなぁ。集団行動で行けなかった所を、改めて廻ってるのかもしれませんが。
 とにかくエピソードが事細か。鉄道の乗り方からトイレの使い方まで、ヘタなガイドブックより役に立つんじゃないかしら。「マリみて」のファンがフィレンツェのインコに「フィレンツェセンベイ」なんて言葉を教えてませんように(笑)。
 短編は『紅薔薇のつぼみの不在』。祐巳が修学旅行の間の、祥子と可南子のエピソード。祥子って、祐巳の妹が誰でも、あまり可愛がらないんじゃないかなぁ。少なくとも、先代紅薔薇さま祐巳を可愛がった様には。