読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

大奥 第17巻 よしながふみ著 白泉社ジェッツコミックス

 将軍への輿入れを嫌がる皇子和宮に代わって、「いない存在」とされた姉 親子(ちかこ)が和宮の名を名乗って大奥へ入った。親子の母も娘の輿入れに付き従ったが、それでも気に掛けるのは息子のみ。体調まで崩す様子を見て、親子は家茂に、母を京都に帰すよう頼む。江戸に残った和宮は、家茂の温かい人柄に触れ、天璋院とも信頼関係を深める。
 黒船到来以降、揺れ動く幕府に朝廷。家茂の聡明さが帝や廷臣を魅了していく中、優秀とされていた一橋慶喜の狭量が徐々に露見していく。家茂は慶喜には将軍職を渡せない、と決意。だが、江戸と京都を行き来する生活に、病に臥せり、思うように政を行えない。和宮は家茂の身体を心配し、自分が家茂の代わりに子を産もうと思い付く。…

 完結したそうで、よし、それなら後半読むぞ!と借りました。
 …相変わらず面白い。頑なだった和宮の心もほぐす家茂の柔らかさ、天然っぷりも相まって何とも可愛らしい。シリアスな展開なんですが、コメディ部分も効いてて。
 今期の大河ドラマ『青天を衝け』では人格者として描かれている慶喜ですが、これが私にはどうしても違和感があって(←と言っても幾つか小説を読んだだけなので、こんなこと言える知識量はまるでない)、この作品で描かれている、頭はいいんだけどプライドが高くこらえ性のない慶喜の方が、「…だったんじゃないの??」と腑に落ちる気がしました。
 和宮との間に養子まで迎えた家茂、でもこの後亡くなるんですよね。いい人ほど早死にしちゃうんだよなぁ、煉獄さん(©鬼滅の刃)みたく。
 さて、あと2巻ですね。次巻に続きます。