キャラメルボックスさんの公演は見に行くことが多いのですが、これは行ってませんでした。
去年のこの時期、精神的に余裕がなかったこと、北村薫の原作を結構気に入ってたことがその理由。
昨夜、NHKのBSで舞台中継やっていたので今回見てみました。
…あれ、原作朗読してるだけでは? まあ、脚本書いた成井さん本人がそう言ってたけど。
ぼろぼろ泣いちゃったよ。開始15分位でもう泣いてました。17歳の一ノ瀬真理子と42歳の桜木真理子が鏡越しに自分の容姿を確認するあたり、よくできてるなと思いました。
しかし、キャラメルボックスの特に若手の役者さん達って、何か演技が似ている。喋り方とか抑揚の付け方とか。皆さん叫ぶようにセリフを言うのは、ボイストレーニングできてないんじゃないの?と勘ぐりたくなってきます。「箱入り娘」さんがかえる語で演説する所、私は原作読んだとき、あんな風には想像しなかった。透き通るようなうつくしい声を静かに響かせる、それが現在の自分が17歳の自分の延長であることを驚きとともに知らせてくれる、そう思っていました。17歳の真理子さんも押すばっかりじゃなくて引く表現もしようよ。
あの結末はやっぱり残酷だなぁ。初恋のどきどきも子供ができた嬉しさも、すべて無になって戻ってこないなんて。北村薫ってちょっと見優しげだけど、さらりと酷薄なことを書くよなぁ。