読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

立体妖怪図鑑 モノノケハイ 兵庫県立歴史博物館/編 KADOKAWA 2016年

 兵庫県立歴史博物館の平成28年度夏季特別展「立体妖怪図鑑―妖怪天国ニッポンPartⅡ―」の展示図録。


 お化け屋敷の人形からフィギュアまで。妖怪立体造形に焦点を当てて紹介。

 近代、人形のコレクターが出現したことで立体造形物への感覚が変容し、様々な形で妖怪は立体的に表現されるようになる。
 お化け屋敷の人形からフィギュアまで、妖怪の立体造形に焦点を当て紹介する初の試み。

第1部 描かれた妖怪
 絵巻/錦絵/妖怪図鑑/双紙/おもちゃ絵

第2部 江戸の立体妖怪
 根付けのなかの妖怪/人形浄瑠璃と妖怪/江戸時代のお化け屋敷/中田市男のお化け人形/最後のお化け人形師・中田市男/コラム・姫路の三ツ山大祭と造り物/見世物と妖怪 

第3部 郷土玩具と妖怪
 江戸玩具のなかの妖怪/神戸人形/妖怪と創生玩具/河童ブームと郷土玩具/妖怪郷土玩具名鑑/荒井良の妖怪張り子/妖怪張り子師・荒井良

第4部 現代の妖怪造形
 フィギュアの誕生/百鬼夜行 妖怪コレクション/妖怪根付/荒俣宏の奇想博物館 陰陽妖怪絵札/妖怪根付 鬼太郎百鬼抄・立体図百鬼夜/神獣根付・諸星大二郎 立体異形図譜・UMA大全/異形の造形作家・竹谷隆之/コラム・海洋堂と妖怪/カッパ造形大賞/海洋堂原型師たちの河童/妖怪造形大賞/コラム・小豆島の「カボソ」/全国妖怪造形コンテスト/コラム・柳田國男と「ガタロ」/鬼造形大賞/コラム・鬼北町と「鬼王丸」/たかいよしかずの〈妖怪もどき〉                   (内容紹介文より)


 兵庫県立歴史博物館は、私の住んでいる所からはちょっと離れているので行ったことはないのですが、ちらちらと宣伝で見る企画展示の内容は、私にはかなり惹きが強いです。いつだったかは古民家のドールハウス展示とかしてたもんなぁ。
 で、今回も図書館の書架に並んでいた表紙に一目で惹かれました。何しろ海洋堂のフィギュアだったもので(苦笑;)。
 妖怪そのものに興味がある訳ではないのですが、でも楽しかったです。犬神、白澤、鈴彦姫と聞き覚えのある妖怪もずらり。根付の妖怪、いいなぁ。細かくて繊細で、いくら見てても飽きない。勿論海洋堂のフィギュアも。
 京極堂シリーズの表紙を飾る妖怪張り子も出てきてびっくりしました。あれ実在する人形だったんだ、で、京極さんの所有物だったんだ…! 確かにこれは、実物を色々な角度から見てみたかったかも。
 昔は絵でしか紹介されていなかったものが近年になってから漸く立体化され始めたそうで、そりゃそうだよな、だって立体化したら怖いもの。妖怪ではありませんが、ビスクドールとか、私夜中に見たらぎょっとするもの。小さいからこそ愛でられるんだよなぁ。
 最後にあった出品リストを見ていると、この図録には載っていない展示物もあったようで、残念でした。
 それにしても、こういう図録をKADOKAWAが出すって珍しいんじゃないかなぁ。