読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

アンマーとぼくら 有川浩著 講談社 2016年

 ネタばれになってるかも、すみません;

 休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。 
 一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。
 観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。                         (帯文より)


 かつて友人がとあるアニメにハマって、パロディ同人誌(「薄い本」ですね)を買って読みふけっていた頃に語っていたことを思い出しました。
 曰く、「子供になってしまった好きな相手を育てる」というモチーフがあるのだとか。
 私もそのアニメは好きで薄い本も買っていましたが、カップリングというかジャンルというかが違うこともあって、そのパターンにはめぐりあえず、「ふぅん、そういうものなのか」と話を聞いていました。果たして当時そういう作品を読んでいたとしても、私が「これ好き」と思ったかどうかはわかりませんが。
 そういえば漫画『ときめきトゥナイト』でも、蘭世が子供に戻ってしまった真壁君を育てていく、という展開があったっけ、とすると結構メジャーな感情なのかな、とも思いつつ。
 有川さん、きっと『ときめきトゥナイト』好きだろうな(笑)。
 で、かつてそのモチーフにあまりぐっと来なかった私は、この作品に一応感動はしたのですが、「そうなのよ!」という共感にまでは至りませんでした。
 前半のお父さんの子供っぷりに、ちょっとむっと来ちゃってねぇ。
 無理が通れば道理引っ込む、っていうのはつくづく理不尽。結局ゴネたもの勝ちかよ、何でこっちが譲ってやらなきゃ駄目なんだよ、と私自身まだ子供なので思ってしまうんですよね。
 個人的なことですが、かつて祖母が入院した時、兄がまるで見舞いに来なくてですね。うちの母曰く、「あの子はああいうの駄目なのよ」「元気だった人が弱ったのを見るとかね」
 …それでいいのか、向き合う所は向き合わなきゃいけないんじゃないのか。手伝った、とはおこがましくてとても言えませんが、祖母の看病をしていた母の傍にはいた私は、そう思ってしまいまして。で、当時の兄への腹立たしさがよみがえって、どうしてもこのお父さん、カツさんを魅力的には思えなくてねぇ。(苦笑;)
 ちなみに、かつて友人や私がハマっていたアニメは『鎧伝サムライトルーパー』、彼女の好きなカップリングは当征で私は烈火ハーレムでした。…と最後に謎の専門用語を吐いておく(笑)。