読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

晴追町には、ひまりさんがいる。 恋と花火と図書館王子 野村美月著 講談社タイガ 2016年

 シリーズ2冊目。

第一話 憧れの物語 恋する春近が、犬を連れた人妻の誕生日を祝うこと
八月。夏祭りの花火の目玉“虹のエール”三百玉が消失した。現場には「ごちそうさまでした」と書かれた犬の足跡つきの手紙が。全量で1トン以上にもなる花火を誰がどうやって持ち出したのか。春近は自分の住んでいるアパートの隣部屋に、花火らしき玉が大量にあるのを見かけてしまう。

第二話 長崎から来たお嬢さんが気になる話~または、海色のサンダルのひまりさんとデートをしたい話
 九月、巴崎の親友・ヒロセが、今年は帰省しないと言ってきたらしい。巴崎はがっかりした様子、だが春近は、見せて貰った写真とそっくりの女の子を町内で目撃する。しかも彼女はウィッグや眼鏡で変装している上、公衆電話に色々落書きをしている様子、同じ頃、町のあちこちにあるお犬さまの石像にいたずら書きがされる事件も相次いだ。果たして犯人はヒロセなのか。

第三話 図書館王子と人妻のロマンスのこと
 十月、町の図書館の司書・聖川文也は、その容姿と相まって「図書館王子」の異名を持つ。その図書館王子とひまりさんの間にロマンスの噂が立って、春近は気が気ではない。しかも、町の奥さん連中も「あんなに長い間ひまりさんを一人で放っておいている旦那より…」と王子とひまりさんをくっつけたがっている様子。

おまけの小話 九月十日~図書館王子と長崎帰りのお嬢さんの邂逅 

第四話 有海さんが、魔性の人妻と浮気する話?
 十一月、夜中過ぎになると犬の有海さんが出かけていくと言う。浮気を疑って気が気ではないひまりさんを気遣って、春近が有海さんの後をつけると、有海さんは小さな男の子を公園で遊んでいた。母親の美紅さんは幼稚園園長の小鳥遊さんの先輩で、離婚して子連れでこの町に戻って来たらしい。高校時代から「魔性の女」と名を馳せていた美紅さんに、ひまりさんはやっぱり焼きもちを焼く。

おしまいの小話 春近がはじめて空を飛んだ日
 十二月。ひまりさんの大掃除を手伝っていて、何気ない一言で気まずくなってしまった春近。だがひまりさんは、その時に交わした何気ない会話を覚えていてくれた。春近は思わず、心に秘めていた思いを告白する。…


 一冊目の内容を結構忘れてるので少々心配だったんですが、それぞれのエピソードを思い出させるような作りのレギュラーメンバーの登場っぷりに思わず脱帽。う~ん、親切設計。
 ほわほわと暖かい作りは相変わらず、でも色々謎は散りばめられたままです。まさか、本当に犬の有海さんは人間の有海さんなんじゃないでしょうね?? そんな世界観だとは思わないんだけど;
 図書館王子にも秘密はあるようです。次巻に続きます。