読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

予言村の同窓会 堀川アサコ著 文藝春秋 2015年

 シリーズ2冊目。

第一話 恋愛ジャック!
 こよみ村中学校同窓会が開かれた。何しろ小さな村なので、村民全員が参加者のようなもの、幹事も村役場が勤める始末。ところが同窓会の真っ最中に、幹事の一人・水野香澄とその友人・片倉和夫が、猟銃を持って乗り込んでくる。水野はもう一人の幹事・大友大輝と、結婚式を挙げると言い出した。

第二話 心霊写真始末記
 こよみ村ではこのごろ、幽霊が出ると噂になっている。竜胆市から引っ越して来た十文字覚は、その幽霊が、夏場海で溺れた自分を助けようとしてくれた女性だと言う。同級生の湯木奈央と小川静花は、その幽霊とそっくりの女性を竜胆市の電車内で見かけ、こっそり後をつける。

第三話 B級民俗学同好会
 小川静花の兄・京輔は大学でB級民俗同好会に入っている。こよみ村にできた民俗資料館に、江戸時代に来たUFO「うつろ舟」が展示されている、と知った同好会の面々は、揃ってこよみ村を訪ねることに。案内してくれたのはうつろ舟の木製模型を提供してくれた木ノ内夫妻、その娘・時子は山の中に埋もれた本物の「うつろ舟」に案内する、という。

第四話 夕方のシンデレラ
 B級民俗学同好会の部室に入り浸って、部の活動に参加する訳でもなく小説を書いている伊藤海渡。夜更けの公園で、雨の中レインコートで踊る女を見かけた。翌日、駅で大荷物を持ったその女を見かけ、海渡はどうしようもなく惹かれてしまう。彼女・白戸真夏は結婚していたが、旦那は行方不明になってしまったらしい。また、海渡は公園で見知らぬ老人から、自分を見取って、死後は遺品整理をするというバイトをしないか、という奇妙なアルバイトを持ちかけられる。…


 不思議な出来事が日常に起きる「こよみ村」にまつわる人々の短編集。
 ただ、四話目になると不思議とはあまり関係もないような…。でも四話目が一番面白かった気がしないでもない。
 相変わらず登場人物出てくるたびに人物説明が繰り返される親切設計、でもここまで丁寧だと、くど過ぎる気配もなきにしもあらず。何しろ連載じゃないですもんね、加減って難しい。