読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

エマ 8~10巻 森薫著 エンターブレイン

 『エマ』サイドストーリー集。

 ダグとケリー夫妻の若い頃、万博の水晶宮見物を描いた 『夢の水晶宮
 避暑地にて、傷心のエレノアはアーネストと出会う 『ブライトンの海』
 新聞が取り持つ縁 『The Times
 里帰りしたターシャは、兄妹弟それぞれが自分の将来を臨み始めていることを知る 『家族と』
 ピクニック先で行方不明になってしまったリスのテオ。不安な一夜を過ごす 『エーリヒとテオ』
 メルダース夫妻の朝のいちゃいちゃ 『歌の翼に乗せて』
 インドを訪れたウィリアムの、ハキムとの出会いを描いた 『友情』
 アルマとポリーが休日、ふたりでショッピングに出かける 『ふたりでお買いもの』
 「セヴィリアの理髪師」の舞台裏 『三人の歌手』
 ウィリアムとエマの自転車デート 『自転車』
 メイド頭アデーレとマリアの出会い 『アデーレの幸せ』
 監督生(プリフェクト)に選ばれたアーサー。今年入ってきた新一年生ラムゼイが、とにかくやんちゃで振り回される 『規律』
 エレノアとアーネストのその後 『後日』
 メルダース家とジョーンズ家の日常を描いた4コマ 『いつまでも愉しき日々』
 そして、ジョーンズ家を招待客が次々と訪れるエマとウィリアムのその日を描いた 『新しい時代』…

 10巻まで来ると、絵が随分変わってますねぇ。何だか軽やかになった感じ。
 万博は、一日であんなに見られたものなのかしら。
 『友情』でのハキムの父親の台詞「他国による支配が永続した例はない 貴国はいわば過客だ いずれ去る 滞在が終わったあと 彼らは我々をどう見るだろうか? 友としてか? それとも……」ってのは何だか沁みましたねぇ。これは英国の態度がどうこうと言うより、インド人の国民性というか、性格が大きく関わっているような気がしますが。
 個人的には『三人の歌手』の話が好きです。報われない恋をする男、ってシチュエーションは好きなんですよね(苦笑;)。テノール歌手アレンの声が宮野真守さんの声で聞こえるのは何故かしら(笑)。
 メイドだのフットマンだの、従業員まで全員家族のようなもの。揃って歌い踊り、食器の世話をするラストは本当、ハッピーエンドでした。