読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ゴーストハント⑥ 海からくるもの 小野不由美著 メディアファクトリー 2011年

 シリーズ6作目。1991年に講談社X文庫ティーンズハートから出版されたホラー少女小説『悪霊とよばないで』を大幅リライトの上復刊したもの。
 ネタばれあります、すみません;

 先祖の祟りか、何かの因縁か――

 日本海を一望する能登半島で料亭を営む吉見家。この家は代替わりのたびに、必ず多くの死人を出すという。依頼者・吉見彰文の祖父が亡くなったとき、幼い姪・葉月の背中に不吉な戒名が浮かび上がった。一族にかけられた呪いの正体を探る中、ナルが何者かに憑依されてしまう。リーダー不在のSPRに最大の危機が迫る!

 最終巻への序章的作品。能登半島の旅館を舞台に、土着的な恐怖が襲う!


 ようやく綾子大活躍の回。今回も蘊蓄大増量してましたね、修験道とか庚申信仰(おお、一発で漢字変換できた!)とか、道祖神とか立山講とか。(立山講はさすがに一発変換は無理だった・苦笑;)
 以前出た小野さんのエッセイ集『ゲームマシンはデイジーデイジーの歌をうたうか』で「系図屋さんは名探偵」という設定を考えたことがある、と書いてらっしゃいましたが、今回それを叶えたような…。ただ、図解が欲しかったなぁ。結構ややこしくて、正直途中で理解するの諦めましたもの(笑)。まぁ、ここから導き出される結論さえ分かればいいや、って感じで。(←こらこら;)
 ちょっと不思議だったのが、「おこぶさまを祀る」ということ。依頼人一家は普段からもう「祀って」いた訳ではないんだろうか。あれ以上に「祀る」ってどうすればいいんだろう。以前は思わなかったんですけどね、今回は吉見家の信心深さが色々具体的に書いてあったので、却って疑問に思いました。当主が死んで、喪中は「祀り」を忌避していたから?? でもそれで大量殺人してたら、ますます喪中が長引いてお祀りしてもらえなくなる期間が長くなるんじゃないかなぁ。…とか言うことはおこぶさまには分からないのかしら。
 何か色々付け加わってるために、矛盾点みたいなものが気になって来ました、大丈夫かなぁ;
 さて、次はいよいよ最終巻です。