読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

悪だくみは木の上で 喜多尚江著 白泉社花とゆめコミックス 1992年

 短編集。

 悪だくみは木の上で:
 真屋幾子は幼い頃を過ごした街に帰って来た。思い出の樟は健在で、木の精・翠とも再会できた。だが、昔その木でよく遊んでくれた「おにーちゃん」久我は、大人になった今、樟を切り倒して駅を造ろうとしていた。久我には翠は見えないらしい。翠は木を切ろうとした人間に危害を加え、自分を守ろうとする。幾子も「ガキの戯言くらいかなえろ」と久我に詰め寄る。

 君にかかる橋:
 吊り橋の上、蜘蛛女の巣にかかる夢を見た夕路。引っ越し先のド田舎には、夢とそっくりの吊り橋と、蜘蛛女にそっくりな少女・志乃がいた。

 TEL-EPATHY:
 鈴子が電話をかけると、何故か同じクラスの真城信也にかかってしまう。確かに鈴子は信也にほのかに想いを寄せていたが、信也には可愛い彼女がいる。彼女に車に閉じ込められた鈴子は、壊れたカーテレフォンで信也に電話をかける。

 初恋:
 もうすぐクリスマス。もてる男・春日はたくさんのプレゼントを貰うが、彼は白坂雪が気になって仕方がない。体温もうなぎ登り、100℃を超えるし鉄も溶ける。でも白坂は、春日の親友・八尾を見つめているらしい。

 ライト・ボーイ:
 デビュー作。高央は異常に体が軽い。パワーリストを着けていなければ風に飛ばされてしまうほど。バイクで猫を轢いてしまったある日、子供「サチ」が現れ、猫を病院へ連れていけと言う。そのまま猫とサチは高央の家に居ついてしまい…。

 図書館で見かけて、何か懐かしくなって借りてしまいました。
 もしかしたら、喜多さんの作品をしっかり読むのは初めてかも。
 日常に「少し不思議」「ありえない設定」が入る話って好きだなぁ。絵もシャープなのにふわふわしてて、雰囲気伝えるの上手い。
 この頃は長編漫画全盛ですが、エッセンスがぎゅっと詰まった短編漫画も好きです。読み易いなぁ♪