漫画家・西原恵理子の、上京して漫画の仕事が軌道に乗るまでを描いたエッセイ漫画。
小さな子供のころ 年上のお姉さんはみんなキレイで
私はいつ ああなれるのかとよく考えた。
お姉さんになってみたら まわりの子はもっとキレイになっていて
私にはきっとちがうものがあるから 東京に行くと、毎日自分に話しかけてあげた。
東京に来て最初に気づいた事は
私がこの日のために用意した
お気に入りのクツや洋服ぜんぶが――
ものすごくかっこ悪かった事だ。
私はいつ ああなれるのかとよく考えた。
お姉さんになってみたら まわりの子はもっとキレイになっていて
私にはきっとちがうものがあるから 東京に行くと、毎日自分に話しかけてあげた。
東京に来て最初に気づいた事は
私がこの日のために用意した
お気に入りのクツや洋服ぜんぶが――
ものすごくかっこ悪かった事だ。
あ、すごくよく分かる。
その後、主人公は「私にやさしくて自分にもすごくやさしい」働かない彼と同棲し、自身は水商売でバイトして、あたたかくなったりかなしくなったり。都会の女の子がみんな眩しく見えて、自分も新しい服でおでかけしたりするけれど、本当に欲しいのはきれいな絵の載った美術書。働かない彼とはだんだん気まずくなっていく。
みっともないらくちんな青春に流されちゃいけない。主人公は手描きの名刺をたくさんこさえ、あちこちに配る。ようやくエロ本のカットの仕事が来る。エロ本に自分のカットが載った日の事は一生忘れない。自分なりに工夫を凝らしているうちに、それで食べていけるようになる。
大きな出版社の有名な雑誌に連載が決まる。毎日毎日たくさんの仕事がくる。友人や昔の仲間に呼んで貰えなくなる。でも平気。好きな絵を描いていそがしくて、こんなにシアワセ。…
その後、主人公は「私にやさしくて自分にもすごくやさしい」働かない彼と同棲し、自身は水商売でバイトして、あたたかくなったりかなしくなったり。都会の女の子がみんな眩しく見えて、自分も新しい服でおでかけしたりするけれど、本当に欲しいのはきれいな絵の載った美術書。働かない彼とはだんだん気まずくなっていく。
みっともないらくちんな青春に流されちゃいけない。主人公は手描きの名刺をたくさんこさえ、あちこちに配る。ようやくエロ本のカットの仕事が来る。エロ本に自分のカットが載った日の事は一生忘れない。自分なりに工夫を凝らしているうちに、それで食べていけるようになる。
大きな出版社の有名な雑誌に連載が決まる。毎日毎日たくさんの仕事がくる。友人や昔の仲間に呼んで貰えなくなる。でも平気。好きな絵を描いていそがしくて、こんなにシアワセ。…
主人公が着ているのは大体、淡いピンクのワンピース。バイトしてる時は濃いピンク、仕事してる時は黄色や黄緑の服を着ていたりするけれど、基本は淡いピンク。多分田舎から出て来た時着ていたお気に入りの、でも野暮ったい服。
愚痴を言い合うだけの仲間と一緒にいることに危機感を覚え、「売れること」を目指す。打ち切られた同業者への言葉も「あんたがつまんないから悪いんだよ」。自分に余裕ができて初めて、別れた彼のやさしさに気付く。
さびしがりの女の子が、自分に自信を持てて、ようやく「ありがとう」を言えるようになる。いい面、嫌な面、両方を見られる。
でも西原さんは無頼の道を突き進むんだけどね(笑)。
愚痴を言い合うだけの仲間と一緒にいることに危機感を覚え、「売れること」を目指す。打ち切られた同業者への言葉も「あんたがつまんないから悪いんだよ」。自分に余裕ができて初めて、別れた彼のやさしさに気付く。
さびしがりの女の子が、自分に自信を持てて、ようやく「ありがとう」を言えるようになる。いい面、嫌な面、両方を見られる。
でも西原さんは無頼の道を突き進むんだけどね(笑)。