読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

下町ロケット 池井戸潤著 小学館 2010年

 第145回直木賞受賞作。


 「お前には夢があるのか? オレにはある」
 研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。
 そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。
 圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。
 創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。特許を売れば窮地を脱することができる。だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた――。 
 男たちの矜恃が激突する感動のエンターテインメント長編!             (出版社HPより)

 池井戸さんの作品を読むのは初めてです。
 いやぁ、面白かった。物凄く前向きになれました。
 いや、世の中こんなに上手く事が運ぶことないと思うんですよ、多分とんでもない理由で潰されて行く中小企業はいっぱいあるんだと思うんですよ、でもお話の中でくらい、真面目に生きて来た人が報われたっていいじゃないか!
 次々に降りかかってくる理不尽な災難、でもそれが複雑に絡み合うことはなく、状況の変化も分かり易く説明されて行く。佃製作所にいた不満分子も、自分の仕事に誇りを持っているなら「悪い人」ではなく、後々プラスに転換していく清々しさ。
 天網恢恢疎にして漏らさず、真面目に生きよう、と思いました(笑)。