読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

魔道祖師 3 墨香銅臭 著/鄭穎馨 訳/千二百 挿画 フロンティアワークス 2021年

 『魔道祖師』第3巻。
 ネタばれあります、すみません;

 魏無羨と江澄は眉山虞氏にいる姉 江厭離を訪ねようとするが、途中で江澄が岐山温氏に捕まってしまう。江澄を助けてくれたのは温寧、それに与する形で姉 温情も。温寧は過去、魏無羨が彼の弓の腕を褒めて引き立ててくれたことにずっと感謝していた。
 救出された江澄は霊力の根源である金丹を壊されていた。魏無羨は江澄の金丹を取り戻そうと、魏無羨の母の修行場 抱山へ向かう。江澄に自分の名を名乗らせて治療を受けさせている間に、魏無羨は温晁に掴まり、屍者でできた山 怨念の渦巻く乱葬崗に突き落とされてしまう。
 三か月後、江澄は金、聶、藍氏の協力を得て温氏討伐に起つ。江澄、藍忘機は温晁の屋敷に乗り込んだが、既に家人たちは虐殺されていた。逃亡した温晁を追う二人。やがて温晁を呪詛で惨殺する魏無羨に出くわす。再会を喜んだ江澄に対し、藍忘機はその惨状に、魏無羨が鬼道に手を染めてしまったことを知る。彼を憂い案じる藍忘機。だが魏無羨はその忠告を放擲する。
 温家への他家の憎悪は凄まじく、温家の生き残りは虐待された。魏無羨は温情から温寧の窮状を聞き救出に向かったが、温寧は既に殺された後だった。魏無羨は温寧を凶屍として蘇らせ、温家の生き残り50余名と共に乱葬崗に立てこもる。
 ひと時の平和。凶屍ながら、温寧の意識を取り戻すことにも成功した。それが却って他家の恐怖を煽り、江澄とも絶縁することに。師姉 江厭離と金子軒との結婚式にも出席できなかった。だが江厭離はどうにか仲を取り持とうと、自らの出産祝いに魏無羨を招く。魏無羨は乱葬崗を降りた所を金子勲に襲われ、仲裁に入った金子軒もろとも殺してしまうことに。魏無羨は温寧の暴走を止められなかった。
 悔いた温寧は温情と共に出頭し、処刑される。彼らを救おうとした魏無羨は不夜天城に乗り込み、またしても凶屍を暴走させてしまった。それは江厭離の死を引き起こす。その三か月後、魏無羨は温家の生き残り共々乱葬崗で殲滅された。
 そして現在。金光瑶は魏無羨がまた乱葬崗に舞い戻っていると偽の情報を流し、四大世家の有力者たちを集めた。凶屍の群れが彼らを襲い、戦っている間に修士たちの霊力が失われてしまう。全て魏無羨の企みだと魏無羨に濡れ衣を着せようとする秣陵蘇氏蘇渉の主張に、魏無羨は疑問を抱く。周囲を凶屍の大群に囲まれ、魏無羨たちは突破口を開こうとする。…

 鬼将軍温寧って、あの子だったのか―――――!(←アニメちゃんと見てろよ;) 温情、温寧の姉弟が殺されたのも、魏無羨と江澄を匿ったからだと思ってました!(←アニメちゃんと以下同文)
 色々繋がり始めました。ずっと書かれていなかった前世の魏無羨が死んだ経緯、束の間の平和の下に不穏がひたひたと流れてる描写とか、もう定番っちゃ定番なんだけどはらはらしてしまう。どうしようもない行き違いや説明不足(わざとでもあるんだけど)、切ないなぁ。少年修士の一人だった藍思追にまで繋がりがあったとは…!
 暁星塵が抱山に宋嵐を連れて行って目を治したエピソードとか、ちゃんと伏線になってたのね~。乱葬崗の謎の洞窟で謎の傑人が謎の秘伝書を残してた、ってのはいずれ明かされるんでしょうか(笑)、そう、何だか妙に可笑しいエピソードもあるのよね。魏無羨が隠居後の生活を夢想するくだりなんて、いや、藍忘機ヨメに貰ってる感じじゃん!(笑) ちびっ子が一人足りないって、無意識に温苑を想い浮かべてたんだろうなぁ。
 それにしても江厭離が美人じゃないとは思わなかった。あの絵でCV早見沙織さんで美人じゃないってさぁ;
 さて、次巻でラストです。