読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ひとめぼれ 畠中恵著 文藝春秋 2017年

 『まんまこと』シリーズ。

 わかれみち
札差の娘・お由有と揉めて、上方へ追いやられた男・達三郎。金に飽かして武家に養子に入ろうとした商人の四男坊と彼を襲った元使用人。どうやら復讐のため、陰で動いていたらしい。

 昔の約束あり
相馬吉五郎の元に、自分は相馬家に嫁入りするよう運命づけられた女だ、と名乗る娘が現れた。どうやら今進んでいる縁談嫌さに、ありもしないご宣託をでっち上げたらしい。そんなにも不安な相手とはどんな様子なのか。麻之助が動き出す。

 言祝ぎ
麻之助の亡くなった妻・お寿ずの姪のおこ乃に、縁談が来たらしい。しかも三組も。この三人の査定をしてほしい、との依頼を受けて、麻之助は同時期に三組もの縁談、という偶然に首を傾げる。

 黒煙
火事の中、置き去りにされた双子の幼子を助けた麻之助。幼子を放って逃げた大店の使用人たちの不可解な行動に、火事に紛れて無くなった高価な櫛や、生きている女将の幽霊騒ぎまで絡んできた。

 心の底
葉茶屋の跡取り息子 丈之助が旅先で行方不明になった。何の因果か彼を探しに旅に出ることになった麻之助。まずはと途中まで丈之助と同行していたという番頭に、店の内情も含めて話を聞くうち、不審な点がいくつか出てきた。

 ひとめぼれ
料理屋風花屋で、沽券(権利書)が隠された後また出て来る、という騒ぎがあった。今回の調査には何故か相馬家の縁者 春四郎が付いて回る。やたら見目のいいその様子に、吉五郎の許嫁 一葉もぽっとしているようだ。その一葉が、風花屋の蔵に閉じ込められてしまった。雪が降りしきる庭の中、どこに蔵の鍵は隠されているのか。…


 う~ん、やっぱり何だかんだ忘れてるなあ。主人公たち三人はともかく、脇役の面々が片っ端から記憶に抜け落ちていて、ちょっと困りました。まぁ基本的に、どこからでも読める感じには書かれてるんですけど。
 安泰に見えた吉五郎にも不幸の予感(苦笑;)。でも清十郎には子供が出来て、幸せが訪れそうな感じです。でもこのシリーズの場合、そうすんなりとは行かなさそうなんですが。