読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒 大沼紀子著 ポプラ文庫 2012年

 シリーズ2冊目。

 真夜中にだけ開く不思議なパン屋さん「ブランジェリークレバヤシ」。
 謎多き笑顔のオーナー・暮林と、口の悪いイケメンパン職人・弘基が働くこの店には、パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる。
 家庭の事情により親元を離れ、パン屋さんの2階に居候することになった女子高生の希実は困った人たちが引き起こす事件に、またまた巻き込まれていく……。

 今回のお客様は、美人で妖しい“恋泥棒”。中学生時代に書いたという婚姻届けを振りかざし、弘基を頼って「ブランジェリークレバヤシ」に乗り込んできた。男性陣にとことんウケのいい彼女には、結婚詐欺師の噂も持ち上がる。現に脚本家の班目はもうめろめろ、指輪も買い込む始末。何人もの男もパン屋を訪ねて来る。彼女は6000万円もの大金をかき集めていたらしい。
 彼女がもたらすチョコレートのように甘くてほろ苦い事件は、バレンタインの大騒動に発展!
 不器用な人たちの、切なく愛おしい恋愛模様を描き出す物語。             
                                        (紹介文に付け足しました)

 シリーズが終わったらしいと聞いて、じゃあ改めて、と手に取った一冊。
 弘基の、佳乃の救い方に驚きました。…そうか、弘基の思い人はもういないから、いってしまえば誰でもいいんだな~。…というのも、佳乃にはある意味失礼な話ではないかしら、と思いつつ。
 疑似家族が形成されていく話、なんですが、これ終わり方どうしたのかな。いずれ別れていくのかな。
 そうそう、私自身への影響が強い文章でびっくりしました。これ読んでる間中、頭の中で考えてる言い回しがこの作品とよく似るようになっていて。こういうことは新井素子さんとか北村薫さん、あと三浦しをんさんとかしか今までなかったので。