読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

コロボックル童話集 佐藤さとる著 講談社青い鳥文庫 1983年

 コロボックル物語、5冊目。1967年から1972年までに発表されたものをまとめた短編集。

コロボックルと時計
 タツオの家の壊れた柱時計は、何故か時々動きます。タツオはそれがどうして動くのか知っています。ふりこで遊ぶ二人のコロボックルを見たから。

コロボックルと紙の飛行機
 タツオが紙飛行機を折っています。でも上手にできません。コロボックルの兄弟はその様子を見てやきもきしています。

コロボックル 空をとぶ
 トネリコノヒコのトコは、ある日、山の中でけがをした文鳥と出会います。トコは文鳥の手当てをするのでした。

トコちゃん ばったにのる
 秋祭り、コロボックルたちはばったに乗ります。トコも自分の乗るばったを捕まえるため、妹のチョコと原っぱに出かけます。

コロボックル ふねにのる
 トコは人間の作ったささぶねを見つけました。トコはそのふねで、池に漕ぎ出します。

そりにのったトコちゃん
 雪の積もった日、つばきの葉を使ってそり遊びをするトコ。でもうっかりして、雪だるまの中に埋もれてしまいます。助けてくれたのは、そりにのせてあげなかったキキとチョコでした。

コロボックルとその友だち
ヒノキノヒコのかくれ家
 大工のクラさんは腕のいい「カツ大工」。はじめ「人間なんて」と思っていたヒノキノヒコのトギヤも一目置くほどの腕をもっている。

人形のすきな男の子
 友だちに落とし穴に落とされて、以来友だち付き合いを避けている竜也。一人で遊ぶためのプラモデルを買いに行ったおもちゃ屋で、竜也はある人形を一目で気に入ってしまう。

百万人にひとり
 つむじまがりのツムジじいさんは、公園の梅の木に住んでいる。ある日、そこに遊びに来た男の子が、ツムジじいさんの姿を「見て」しまう。…「ふしぎな目をした男の子」原型。

へんな子
 図書館に勤める松山正子は、小さい頃から「へんな子」と言われていた。コロボックルの世界でも「へんな子」と呼ばれていた女の子マツノヒメことツクシは、自分の知識欲を満たすため、正子の前に姿を現す。…


 うん、やっぱりコロボックル物語と銘打ちながらも「焦点はどこだろう」的な作品もちらほら。
 時代が経っているせいか、挿絵が随分変わっている、繊細になっている感じ。この挿絵がなかったら、このシリーズのイメージも随分違ってたでしょうね。
 コロボックルの子供たちの日常が描かれているのが楽しかったです。