早々に進学先も決まった中学三年の二月、ひょんなことからヨーロッパの古城のデッサン画を拾った尾垣真。やがて絵の中にアバター(分身)を描きこむことで、自分もその世界に入りこめることを突き止める。友だちの少ない真は、同じくハブられ女子で美術部員の城田珠美にアバターを依頼、ともに冒険するうち、パクさんこと佐々野一郎という大人と出会い、塔の中にひとりの少女が閉じこめられていることを発見する。それが十年前のとある失踪事件に関連していることを知った三人は、ある計画を立てる…。
「今」を引き受けて必死に生きるすべての人へ―― 心にしみこむ祈りの物語。 (帯文より)
「今」を引き受けて必死に生きるすべての人へ―― 心にしみこむ祈りの物語。 (帯文より)
「絵の中に入る」という、ある意味古典的なファンタジーのテーマ。そこにアバターとかパソコンへの取り入れとか3Dとか、パクさんの漫画アシスタントという職業とか、現代的な要素をよく盛り込んだよなぁ。絵を描いた人に焦点を当てる、ってのも。
面白く読めたことは読めたんですが、でも、やっぱり物足りない。こういう不思議を題材に持って来るより、もっと心に響く書き方が、宮部さんならできたんじゃないかなぁ、とどうしても思ってしまう。作者が作者なだけに、無駄に期待値が上がっているというか。十分面白いはずなのになぁ。
表紙がとにかく素晴らしかったです。はじめイラストかと思ってたら、これ写真なんですね。黒板にチョークで描かれた古城、こんな描き方できるんだなぁ。
ええと、ここからは私事になるんですが。
この記事でこのブログ、ちょうど10年目に入ります。何しろ読んだ本を記録することがメイン、それだけに特化したおかげで、ほそぼそと続けて来られた気がします。
これからもマイペースでマイブームなことを綴っていきたいと思います。お付き合い頂けると幸いです。
この記事でこのブログ、ちょうど10年目に入ります。何しろ読んだ本を記録することがメイン、それだけに特化したおかげで、ほそぼそと続けて来られた気がします。
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