読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ほんとうの花を見せにきた 桜庭一樹著 文藝春秋 2014年

 桜庭一樹が描くヴァンパイア奇譚。
 ネタばれあります、すみません;

『ちいさな焦げた顔』
 町の実力者だった義父が襲撃され、ママも姉さんも殺された。10歳の梗が、凌辱された姉の死体を前に息を殺して隠れていると、そこにバンブーが現れた。血を吸う伝説の竹のオバケ、バンブー。梗は彼に自分を連れて行ってくれるよう頼み、バンブーは不承不承ながら梗を助ける。そしてもう一人のバンブー洋治と助けてくれたムスタァと梗との三人の、海辺の小さなコテージでの生活が始まった。
 追手に見つからないよう、女装して学校に通う梗。夜の住人のムスタァと洋治は、命ある梗にとにかく優しい。バンブーの大罪、人間との交流を犯してまで梗を育ててくれた二人だったが、やがて梗ははぐれバンブーの少女茉莉花と出会い、恋に落ちる。
 掟を破って、生きた人間を襲う茉莉花。彼女と知り合ったことで、梗の素性はばれ、洋治はバンブーの王に殺されてしまう。ムスタァに逃がされた梗はそれから一人で生きて行くことになる。洋治やムスタァが愛してくれた命の火を絶やさないように。やがて年老いた梗は、海辺のコテージをまた訪れた。…

 梗が引き取った少女桃と茉莉花の交流を描いた『ほんとうの花を見せにきた』
 文化大革命によってバンブーが中国から追われて来た様を描く『あなたが未来の国に行く』収録。


 面白くなかった訳ではないんですが、う~ん。何だかどこかで見たような…って、明らかに連想したのは萩尾望都ポーの一族』、メリーベルと銀の薔薇、なんですが。特に年老いた梗が若いままのムスタァだの茉莉花だのに会う場面とか。
 梗の、洋治に対する罪の意識が後半あまり出て来ないことにも違和感がありましたし。
 120年の寿命が尽きたら花を咲かせるバンブー、でもそしたら類類とかはどうなってるのかな。何だか色々引っ掛かることが多い作品でした。…本当にのめり込んだら、気にならないことかもしれないんだけど。