読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

カッコウの卵は誰のもの 東野圭吾著 光文社 2010年

 ええとですね、この作品を気に入られた方は、記事を読まれない方がいいかもしれません;
 ネタばれあります、すみません;
 
 緋田風美、19歳、アルペンスキーのトッププレイヤー。やはり国内トップレベルのスキー選手だった父親・緋田宏昌の指導を幼い頃から受け、今才能を開花させようとしていた。彼女の所属チームの研究者・柚木はその遺伝子配列に興味を持ち、親子揃ってスポーツに適した特定の遺伝子パターンを持つのではないかと推測する。二人の遺伝子を調べさせて欲しい、と申し出る柚木。だが宏昌は頑なにそれを拒否する。何故なら風美は、実の娘ではなかったから。
 妻・智代は風美が二歳の時に自殺していた。残された宏昌は、遺品の新聞記事から風美が二人の間の子供ではないことを知る。病院からの新生児誘拐、自分の海外遠征中に流産した妻の行動らしい。それでも娘に愛情を注ぎつつ、宏昌はいつか風美の本当の親が現れるのではないかと恐れたいた。
 やがて宏昌を、風美の実の父親・上条が訪れる。風美のファンだと名乗る彼は、自分の知人の女性と風美との血縁をDNA鑑定で鑑定してほしい、と言う。上条は風美に会った直後、乗り合わせたバスの爆破事故で意識不明の重体に陥った。
 風美へ脅迫と関係あるのか、柚木に見出された遺伝子の持ち主・鳥越伸吾との関わりは。上条の息子は白血病に罹っており、上条は骨髄適合者を捜して風美を探し出したらしい。
 宏昌の態度を不審に思う柚木は、独自に調査を開始。やがて、風美の出生の秘密に気付く。…


 あれ、東野さん、ちょっと力抜かれました??(笑)
 するすると読めたのは読めたんですが、どうも説得力に欠けるというか。あれが真相なら、風美のお母さん、自殺までする必要(というのも変ですが)あったかなぁ。夫には黙っていたけど、親友の娘を引き取って育ててたってことでしょ、とか思ってしまいました。
 いやでも、実は何だか懐かしいような感じもしましたよ。こういう、いかにもスピード重視で書きましたって作品、その昔よく見たような…。東野さんだけではなくて。