読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

つくもがみ、遊ぼうよ 畠中恵著 角川書店 2013年

 連作短編集。

 つくもがみ、遊ぼうよ
古道具屋兼損量屋の出雲屋には、付喪神になったような古い道具がいっぱい。このあいだ仲間になった双六のそう六で遊ぼうと、この家の子供・十夜とその友達 市助、こよりがやって来た。だが、そう六はもう子供の相手はまっぴらだ、と真っ向拒絶。条件として、自分の各ますにいる付喪神たちと勝負して勝つことと言い出した。最初は羽根つき勝負、ところが当の相手をそう六は知らないと言い、それどころか羽子板たちはそう六自体に敵意を持っている様子。どうやら前のそう六の持ち主、伊勢屋のお三津がこのところ元気が無いのはそう六のせいだと思っているらしい。今度赤ちゃんが生まれる、そのことに関係しているのか。十夜たちと付喪神は伊勢屋を訪ねる。

 つくもがみ、探します
出雲屋に、突如現れた雛道具の付喪神たち。この頃江戸の町では、怪異が起こった後で賊に襲われる店が増えているという。その怪異に雛道具たちは関わっているのか。もしそれが本当なら次は出雲屋の番だ、と付喪神たちは大騒ぎ。十夜たちと一緒に、雛道具たちを探し始めた。

 つくもがみ、叶えます
雛道具の持ち主、大久屋の主人がこの頃大量のお八つをかかえて稲荷神社に通いつめているらしい。雛道具の元の持ち主、初恋の相手を探す大久屋を利用しているようにも見える。稲荷の正体を突き止めようと動くうち、どうやら江戸で評判の詐欺師のグループも関係して来て…。

 つくもがみ、家出します
子供たちと喧嘩して、家出を決意した付喪神たち。大久屋のお店の者の荷物にこっそり潜り込んだのはよかったが、大久屋の跡目争いに巻き込まれてしまう。しかも相手は、十夜たちを狙っているようだ。何とか子供たちに危機を知らせなくてはと、付喪神が奮闘する。

 つくもがみ、がんばるぞ
大久屋の生き別れの娘が見つかったという。大久屋の親戚たちはさぞ騒いでいるだろうと思いきや、案外その娘を受け入れているらしい。十夜たちも会ってみたが、どうにもあまりいい印象ではない。しかも十夜が拾われっ子だいう境遇をばらしてしまった。娘は本当に大久屋の子供なのか。…


 『つくもがみ』シリーズ(になるのかな)、二冊目。
 とかいいながら世代は変わっている訳ですが。
 大久屋の本当の子供が最後まで出て来なかったのにはちょっとびっくり。これはこれ以降も引っ張るぞ、ってことなんでしょうか(笑)。
 実は前作の内容をあまりしっかりとは覚えていなくてですね(この頃こんなのばっかりだなぁ;)、でもこの一冊だけでも楽しめる内容になっていました。付録の双六も何だか楽しい。
 付喪神、すっかり食いしん坊になってしまいましたが、出雲屋はちゃんと養っていけるのかなぁ。